小児科 すこやかアレルギークリニック

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学会に行ってきました
2014年06月30日 更新

土日と名古屋で日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会があり、参加してきました。

今回は、私も講演で時々データを使用させて頂いているあいち小児保健医療総合センターの伊藤先生が主催された学会でした。

そんなこともあり、食物アレルギーだけではないですが、食物アレルギーを中心としたいろいろなことを学んできました。友人の浜松の川田先生などいろいろな先生とも話したり、情報交換もできました。

今回、感じたことと、一番感銘を受けた言葉をお話ししたいと思います。

感じたことは、「私もまだまだ修行が足りない」ということ。平成13年ですから、今から13年前になりますが、福岡の専門病院で研修させて頂き、一番衝撃を受けたのが「食物負荷試験」でした。

新潟県内では誰一人として、アレルゲン、つまりアレルギー検査の数値の高いものを食べさせてみるなんて言っていなかったし、当時は全国的にも負荷試験をやっている医療機関はあまりありませんでした。

そこで「新潟にも負荷試験を広めたい」と心底思いました。それ以来、周囲の医師達が同調してくれない中、「意地でも広めたい」と思い、活動を続けてきました。そういう意味では、食物アレルギーに力を入れ始めるのは、全国的にも早い方だったと思っています。

しかし、時代が変わり、食物アレルギーの関心が社会的にも広まり、食物アレルギーに興味を持つ小児科医が増えてきました。これまで学会発表と言えば、ぜんそく関連が多かったのが、最近は食物アレルギーに関するものの方が多くなったようです。

最近は、毎週県内各地に出没し、食物アレルギーやエピペンに関する講演会を行っています。新潟県では頑張っていると自負はしていますが、あくまで新潟県内ということであって、全国には強者がいっぱいいることを感じてきました。

自分のアプローチは間違っていないと思っています。ただ、まだまだ努力が足りないと思い知らされた訳です。もう少し今より幅を持たせた活動をやっていかねばと思いながら、帰ってきました。

まず目先のことということで、来月の栄養士会の講演の準備のことで頭が一杯になっています。

学会の中でも話題に上がりましたが、食物アレルギーの栄養指導に役割を期待されているはずの栄養士さんですが、栄養士になる勉強をしている中で、これまでは食物アレルギーに関する部分が少なく、栄養士だから食物アレルギーに詳しいという訳ではありませんでした。

最近は、東京の方に出張して研修会に参加してくるなんてこともあるようです。確かに外に出てどんどん正しい知識を日本の第一人者から学び取ってきて頂きたいのですが、先日も触れたように、食物アレルギーの知識がないと、「どこまでが栄養士の仕事で、どこからが医師の仕事」ということが釈然としないのだろうと思います。しかも、栄養士さんの全てが東京などに出張して研修を受けられる訳ではないはずです。

私も今回白状した通り、まだまだ発展途上なのですが、ある程度というか、栄養士がやるべき栄養指導の方向性くらいはお話しできると思っています。そんなこともあって、来月の栄養士会の講演は力を入れるべきと捉えています。

感銘を受けた言葉なのですが、今回学会を主催された伊藤先生がこんなことをおっしゃっていました。「閾値を決めるのは医者の仕事、閾値に基づいた食事指導をするのは栄養士の仕事」、まさにその通りです。

ちなみに閾値とは、卵や牛乳など食物負荷試験を行い、どこまで食べられるか、その量を明らかにしたものです。例えば牛乳が10mlまで摂れるのならば、それ以下の具体的な食材や調理法を伝授するのが仕事だということです。

新潟の場合、多分多くの医者が負荷試験をやっていないため、「完全除去」と言っていたり、「薄いものは食べられる」なんて曖昧なことを言っています。「完全除去」なら指導はしやすいのでしょうが、最近は「食べられる範囲まで食べられる」という考えが主流ですから、食べられるものを食べさせないのは問題です。

“薄いもの”なんて曖昧なことを言っているならば、それは医師が自分の仕事を放棄していることになります。この状況では、栄養士は栄養指導をやりようがないと言えます。

ということで、来月の講演会は、栄養士の方々にどこまでが自分たちの仕事で、どこまでが医師の仕事と言うことを知って頂くチャンスを頂いたということになります。自分たちのやるべきでないことを仕事として押し付けられているのであれば、それは違うということになります。

そういうことを知って頂くだけでなく、もちろん食物アレルギーの知識を知って頂かなければなりません。早速、名古屋から帰ってきて、講演のスライドを作り始めました。昨年の栄養士会でお話しした内容と結構ガラリと変わってしまいそうです。もちろん、今回学ばせて頂いた内容も盛り込むつもりです。

そうすることで、私の“幅の広い”活動につながると考えており、新潟県への違ったアプローチにつながると思っています。