小児科 すこやかアレルギークリニック

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外来での負荷試験
2014年08月08日 更新

お盆休みを11日(月)から16日(土)まで頂きます。18日から通常の診療となります。

夏期休暇を頂くせいだと思うのですが、外来は混雑しています。更に、ここ最近触れている学会の準備もあり、いつもより疲れが溜まっているようです(汗)。

「休み、長いよ」と言われてしまいそうですが、高齢になった両親が少しでも元気と気力のあるうちに訪れてみたいと言っているヨーロッパに連れていくためです。

私も長めに休みが取れるのはこの時くらいですし、ツアーは短くても7、8日はかかります。今回は10日出国、17日帰国のパターンなので、お休みを頂いている間は旅行中と言うことになります。

以前は、中高年向けのツアーとはいっても、せわしなく各国を急いで回るてんこ盛りツアーだったのですが、昨年からは高齢者向けを中心に企画する会社に代えました。昨年はロンドン市内のホテルにずっと連泊し、周辺を回るというもので、両親もだいぶ助かったようです。今年はデンマークに行ってきます。

海外でもネットはできるようにしておくので、このトピックスもアップしていく予定です。

私の予定をバラしてしまいましたが、そんなこともあって旅行前に学会発表のためのデータ入力を終えてしまいたかったのです。旅行中はパソコンを持っていき、これまでの2000件を越える負荷試験のデータをどのように活用するか頭を働かせたいと思っています。

講演は「開業医でもできる安全な負荷試験」という内容ですですから、いかに当院がアナフィラキシーのリスクを避け、より安全に負荷試験を行なっているかということを示すことに尽きます。普段から言っている「負けるケンカはしない」というやつですね。

負荷試験は、アレルギーの専門病院がやるものと思っている方もいるかもしれませんが、県外に目を移せば外来でバンバン負荷試験をやられている先生も大勢います。新潟県はそういう医師が少ないため、「総合病院で入院の上でないとできない」なんて諦めている方もいらっしゃるかもしれませんが、「そうとも限らない」と声を大にして言いたいですね。

実際、「入院できる病院でないと負荷試験はできない」と言い逃れをしている開業医もいるようですが、患者さんに食べられるものは食べさせてあげたいという強い気持ちがあれば、どうにでもなると思っています。

2年前も日本小児アレルギー学会で外来負荷試験についてお話しさせて頂いた時に使ったスライドから持ってきたものですが、某県では開業医の12%しか負荷試験を行なっていないかったというものがあります。

12%というと、逆に羨ましいくらいです。新潟県はもっと低いですから。ただ、「うちでもやっている」と言った開業医が負荷の内容が問題です。年間数件程度のものを「やっている」と言っているのなら、手厳しいようですが、私は「やっていない」の部類に属するんじゃないかなと思います。もちろん、全くやっていない医院さんよりは、志も高く、是非とも頑張って頂きたいとは思います。ただ、食物アレルギーが急増しており、医院のごくごく一部の患者さんにしかできていないのなら、申し訳ないけれど、ちょっと中途半端な印象は残ります。

また、専門医であってもクラス4以上となると負荷試験はほとんど行なわれていないという報告もありました。

ちょっと気になって、当院のこれまでの負荷試験の中で、クラス4以上のものを計算してみると、全体の約20%を占めています。これが多いか少ないかはよく分かりませんが、少しホッとしました。

アレルギー検査の数値が多少高くても「食べさせて上げたい」という思いで負荷試験をやっていますので、一応患者さんに向き合えているのかなと思っています。なお、これは延べ人数であり、つまりクラス6の患者さんにクッキーなどの加工品を食べさせた上で、最終的に卵焼きを負荷する時は2回とカウントしています。

「それでは水増しだ」なんて言われるかもしれませんが(汗)、当院では加工品を負荷して少ない量でアレルギー症状が出ないことを確認しつつ、次の“濃い”食品を食べさせようとしていますので、そこが「ミソ」と言えるのだろうと思っています。

卵アレルギーなら、最終目標は卵焼きという認識は持っているので、加工品を食べられたら、「じゃあ、卵焼きを食べられはしないか」と思うようにしています。その結果、卵がクラス6であっても、卵焼きを食べている患者さんが当院には6人いらっしゃいます。

こういう患者さんは、もしかしたらクッキーでなく最初から卵焼きで負荷試験をしてもよかったのかもしれませんが、あくまで結果論であって、不用意な負荷は患者さんだけでなく、私にとってもリスクが大いにあります。入院施設を持たない開業医のやり方としては「あり」なんだろうと思っています。

最近は「食べて慣れさせる」なんて言われており、卵や乳成分を微量にしか含まない加工品を使って負荷試験を行っています。まんまと上手くいくこともありますが、厳しい現実を突きつけられることもあります。

ただ、仮に症状が出ても多くは内服薬で軽快しています。エピペンと同成分のアドレナリンの注射を使うケースはほとんどありません。と言う意味では、それなりに安全に行なえているのかなと思っています。

この辺りのことを、2000件あまりのデータを有効に使い、データ化していこうと思います。ゆっくりできるはずの旅行中に「ああでもない、こうでもない」と悩んでこようと思っています。