小児科 すこやかアレルギークリニック

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解熱剤の座薬のように
2014年10月14日 更新

連休が終わってしまいました。

金魚の産地で有名な愛知県の弥富に行こうとも思っていましたが、台風で諦めざるを得ませんでした。県内のホームセンターで「秋錦」という魚をゲット。

金魚は意外といろんな種類がありますが、その全てを飼ってみたいという願望があり、一般向けの金魚の本に32種類載っていて、そのうち19種類くらい飼っているようです。さすが県外まで出張しているからこそだと思っています(笑)。

今日から、当院でも今シーズンのインフルエンザの予防接種が始まります。今年はぜんそくの調子を崩しているお子さんが早めにみられており、忙しくなりそうです。そういう意味では、週末にゆっくりできて良かったと思っています。

昨日、ぜんそく治療における吸入器購入についてお話ししました。

先日、受診された患者さんは吸入器を既に購入していました。咳がひどい時にメプチンという気管支拡張薬を吸入するように指導されていました。

私は安易に吸入器は購入してもらわない方針ですが、発作時に自宅で吸入できるというのは親御さんにとって安心をもたらしていたのかもしれません。前医からは「一度吸入したら、次回の吸入まで6時間空けるように」と言われていたそうです。

私は親御さんから話を聞いて、違和感を覚えていました。吸入の間隔が6時間だなんて聞いたことがなかったからです。

ちなみに、私のよく話に出すガイドラインにはこのように書かれています。自宅での場合は、一旦吸入し、15分後に効果を判定し、1~2時間後に再度吸入を行なうとされています。

医療機関では、吸入後15~30分で効果を判定し、改善が不十分であれば、20~30分ごとに3回まで反復することができると書いてあります。

当院では、パルミコートという吸入器を用いなければ使用できない治療薬を処方している患者さんと言っていいでしょうが、発作を起こしてしまえば、気管支拡張薬を吸入してもよいと指導しています。場合によっては繰り返すことも可能と指導しており、何とか入院を避けてもらいたいと思っています。

ガイドラインとは、ぜんそく治療に関する“法律”とはいかないまでも、“マニュアル”と言ってもいいと捉えています。どの医者にかかっても同じことを言うはずですが、「6時間経たないと再度吸入してはいけない」という“指導”もあるようです。

「アンヒバ」のような解熱剤の座薬は、だいたい6時間から8時間おいて使っていいという小児科医は多いと思います。

ただし、薬の使用上の注意を読んでみると、投与間隔は4~6時間とし、1日総量は60mg/kgを限度とすると書かれています。改めて読んでみると、私の中では6時間というのがあったのですが、4時間でもOKなんですね…。体重が10kgの赤ちゃんなら、600mgが上限となり、100mg1本を使いますので、6回も使っていいということになります。

やはり4時間ごとだと、使い過ぎという印象があり、私も含めて多くの小児科医が説明している「6時間は空けること」という考えは、適切なものと思われます。

解熱剤の座薬は、多くの医師が真っ当なことを言っていますが、一方でぜんそくの吸入間隔は、6時間空けなさいという医師もおり、てんでバラバラのようです。熱も心配ですが、強い咳き込みや呼吸困難時に1時間以内で再吸入していいところを、6時間も空けていれば、朝になってしまいます。熱も辛いですが、息が苦しいのは、それ以上に辛いことだと思っています。

ちなみに、先ほど紹介したガイドラインは2012年の最新版ですが、手元にあった2005年のガイドラインにも全く同様な記載があります。10年近くも前のガイドラインに書いてあるにもかかわらず、いまだに「6時間空けなさい」と指導しているのは、我流の指導をしているということだと思います。

当院が力を入れているぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーは、それぞれガイドラインが存在しているにもかかわらず、医師によって治療や診断さえも異なってしまうのは、ガイドラインを重視していない専門でない医師が多いからだと思っています。

ガイドラインという「ルール」があるのだから、多くの医師がそれに従うべきだと思っています。アンヒバ座薬の投与間隔のように、多くの医師が同じようなことを言えるようにならなければ、どの医師がみても同価格という日本の医療の原則は当てはめてはいけないと思っています。