食物アレルギーは、もしかしたら医師の言うことが180度異なるような分野だろうと思っています。
2年半前に死亡事故まで起きて、社会問題化しても、おかしなことを言い続ける医師がいること自体有り得ないはずなのに、現実はそうなっています。患者さんは悪いとは思えず、医師側の問題だと思っています。
食物アレルギーの最終診断は、負荷試験で間違いないと言えます。採血により特異的IgE抗体を調べる検査は、それ単独で食べられる・食べられないの診断はできません。じゃあ、片っ端から食べさせてみるしかないとなると、それでは困ります。
ある程度のふるい分けは必要です。アレルギー検査は陰性だから、100%食べられる訳でもなく、陽性だから、食べられないというものではありません。ただ、数値が高くなるにつれて食べられない可能性が高いと言えます。
私の場合、採血はなるべくかわいそうだからしない傾向にありますが、アレルギー検査は参考にはしています。
その採血にはいくつか方法があります。当院は用いていないのですが、「アラスタット3gAllergy」という新しい方法が話題になっています。
多くの方が受けている検査法のRAST法とは基本異なるものですが、相関関係にあり、これを採用している専門病院もあるようです。当院では、使った経験がないので、どう評価していいか分かりません。RAST法を使い続けていくつもりです。
時々、MAST法なる検査結果を持ってくる患者さんがいます。決して少なくない頻度です。
この方法のメリットは、RAST法に比べて安く多くの項目を検査できることのようです。一度に33品目だったでしょうか、それだけ調べられます。ちなみにRAST法は、一度に10数品目しか調べられないという縛りがあります。
だったら、安くていっぱい調べられる方がお得と思ってしまうのでしょうが、そう簡単なものではありません。RAST法よりもズレがあり、正確に評価しにくいと言われています。そもそも専門医はほとんど採用しておらず、私自身もこの方法を用いていないので、負荷試験につなげにくいのです。
MAST法のデメリットを最近経験しました。この方法だとダニや花粉、昆虫、そして食物が広く調べられます。ある耳鼻科で花粉を調べるつもりでこの検査法で調べたら、卵白がクラス3だったそうです。
患者さんは卵を食べており、予想外の結果に「卵は食べ続けていいですか?」と質問したら、「うん、そうだね。食べない方がいいね。」と言われたそうです。
食べているのに、除去する必要があるのかって話ですよね?。これをお読みの多くの方が違和感を覚えると思います。ましてや、一般的に卵アレルギーにかかわることの少ない耳鼻科の先生です。
「よく分からないから、小児科医に聞いてみたら」とか言ってくれたらいいのですが、医師はだいたい自分のところで済ませたがるので、往々にしてテキトーに答えてしまうことがあるように思います。
私にしてもこのパターンは初めてです。検査法と言うか、広く調べることのデメリットを表す一例として挙げさせて頂きます。


