当院ではいつも通りのことなのですが、毎日新規受診の患者さんが複数あります。
最近は、5人以上のこともよくあります。大抵、過小診断•過小治療なので、その辺を十分理解して頂くため、時間をかけて対応しています。
食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、ぜんそくも多いのですが、先日気になったのは、アトピー性皮膚炎の2名の患者さんでした。
1人は小児科、1人は皮膚科にかかっていました。いつも服をあげて、皮膚を自分の手で触って、ザラザラしているかどうかを確認していますが、特に異常な感じは見当たりませんでした。
いずれの患者さんも、ステロイド軟膏と保湿剤の混合したものがずっと塗り続けられていました。最近の流行りのやり方はプロアクティブ療法といって、最初はガッツリ、「これでもか」って感じで塗り、徐々に減らし、1週間に塗る日と塗らない日をもうけて維持していくといったやり方が推奨されています。
確かに口で言うのは簡単で、現実は難しかったりすることもありますが、延々と減量されることもなく、最初のステロイド軟膏が塗り続けられていました。「減らすように言われませんでしたか?」と聞いても、「ありませんでした」と言われます。
現状を私なりに評価すると、ステロイド軟膏を減量していいのか、良い状態がギリギリ維持されているだけなのかがよく分かりません。当院では、皮膚の炎症を叩けたかなと思ったら、減らす努力はしています。少ない量のステロイドで維持できるのであれば、それに越したことはありません。
たまにこういうことがあるのですが、敢えてステロイドを塗るのを止めてみて下さいと言いました。じきにぶり返すようなら、ギリギリ維持されていただけということになるし、ぶり返さなければ、もっと早く減量すべきだったということになると思います。
ガイドラインでも、皮膚の炎症を十分沈静化したら塗る回数やステロイド軟膏のランクを落とすよう言われています。
ちなみに、以前来た患者さんに同様のことをしたら、一気に悪化したことがありました。痒くさせて申し訳なかったのですが、これで日頃の治療がやや物足りないから、叩ききれていなかったことが判明しました。治療を見直すことができました。
つい先日は、2件の小児科をまわって、全く改善していないケースに遭遇しました。最後はママ友の口コミで当院に来て下さったそうです。治療していないと言いたいくらい、ひどい状況でした。
それに比べると、一見アトピー性皮膚炎があるの?って感じで、まともな治療が行われてきた訳ですが、その後に治療を任された者からすれば、これからどう治療に取りかかっていいかよく分かりません。ということで、悪化を覚悟で、一旦保湿剤のみにして頂こうと思っています。
ステロイド軟膏を薄く塗れ、良くなったらすぐに止めろという医師は少なくなく、当院では全く逆の指導をしています。つまり、コッテリと、「これでもか」って感じで塗って下さいと言っています。つまり、過小治療がほとんどなのです。
今回のケースは、過小でなく、過剰治療と言えるのかどうかでしょう。今後の塗り方を明らかにするために取らざるを得ない方法ですが、適切な治療に結びつけていきたいと思っています。


