いよいよ2015年もあと1日となりました。
普段、仕事が中心の生活をしています。学会や講演など、目前に迫ってきたものをこなすなんて感じなので、季節の移り変わりを楽しむなんてことはできていないですね。気づいたらもう冬で、年末年始の休みになっていたという感じです(汗)。
普段、子ども達と接する時間も限られるため、休みの時は出掛けたりします。一昨日は熱帯魚屋さんに、昨日は温水プールに行ってきました。他にもやることがあるのですが、やっぱり時間の使い方が下手だなと思います(涙)。まあ、これは昔からそうなので…。
今年も多くの患者さんと接することができました。遠路遥々受診される方も多く、少しは社会貢献できたのかなと思っています。
ただ、開業医は自分のやっていることを誰も批判的な目で見てくれている訳ではないので、次第に“独りよがり”になる傾向があります。そうならないように、日頃から気をつけるしか方法はないと思います。
よく誤診のことを言っていますが、すべての医師がガイドライン通りに診療すれば、どの医療機関にかかっても満足のいく医療が受けられるはずです。そうなっていないのは、ガイドラインそっちのけで、“医師自身にとって都合のいい”医療を実施しているからだと思っています。要するに、既に“独りよがり”になっているということです。
私もそういう部分もあることでしょう。そうならないようにするには、「患者さんの症状が改善しているかどうか」を指標にするしかないと思っています。
患者さんは病気があり、その症状を和らげることを目的として医療機関を受診されます。症状が改善しないとすれば、「病気自体が重い」ということもあるでしょうが、多くは「医師の診断が間違っている」、「治療法が間違っている」の方だと思っています。
ですから、少なくとも症状が改善しているかどうかで、自分のやっている医療が正しいかどうかを自ら判断する方法は「あり」だと思います。
その観点から私のやっていることを2015年を総括として振り返ってみたいと思っています。
当院は、小児科の中ではアトピー性皮膚炎を診る機会は多いと思います。大抵は小児科で改善せず、皮膚科に行かざるを得ないという感じでしょうが、当院は逆です。小児科の他、皮膚科からも鞍替えされてきます。
やはり低年齢で、アトピー性皮膚炎歴が短いと治りやすいし、長いと治療は難しかったりします。それでも通院さえしていれば、ソコソコの状態にはなります。一部、正直やや苦戦しているの患者さんがいるのも確かです。
食物アレルギーは、最近は薄いものから食べさせていき、これまで推奨されてきた完全除去はかえって良くないとすら言われるようになりました。だいぶ前からこの方針でやってきたので、方針を変える必要はありませんでした。
大抵の患者さんは負荷試験で糸口を見つけて、少しずつ食べさせるという方法が通用します。ごくごく一部の患者さんで、微量の負荷試験でアナフィラキシーを起こしてしまい、完全除去を続けざるを得ない人達がいます。ここを何とかするのが来年の課題だと思っています。
ぜんそくはガイドライン通りに治療すれば、ほとんどの患者さんは明らかに改善します。つまり発作を起こす頻度が減り、園や学校を休むこともなくなってきます。
当院で診ている患者さんで、入退院を繰り返している患者さんはほとんどいません。外来点滴が必要になる方もまずいません。ぜんそくはアトピー性皮膚炎や食物アレルギーよりも対応しやすいように思っています。
ただ、一人思ったように治療できていない患者さんがいました。その患者さんの症状を和らげられたのは、今年の収穫です。つまり、「ゾレア」という抗IgE抗体の治療を行ってみたのです。当院以外でも重症なアレルギー児を診ている小児科はあると思いますが、メーカーの話では「ゾレア」の使用は当院が初めてのようです。
これは抗IgE抗体の薬を1ヶ月ごとに4回注射するのですが、今のところ3回注射していますが、明らかに症状が軽減しています。これまでは夜間に救急受診することも時々あったのですが、それがなくなったのです。最初は効果の判定は慎重に行いたいと思っていたのですが、いやいや、効果は疑いようがありません。
来年は、適応が合う患者さんがいれば、また「ゾレア」を使って、ぜんそくの症状を抑えたいと思っています。アトピー性皮膚炎も食物アレルギーも、大抵は何とかできそうと思っていますが、現時点でわずかに存在する、あまり何ともなっていない患者さんをどうしたら良い方向に持っていけるか、スキルを磨きたいと思っています。
こういったことを課題として、来年の診療に取り組んでいこうと思っています。2016年もよろしくお願いいたします。


