昨日は、午前中だけで100名をはるかに超える受診がありました。
お待たせしてすみませんが、14時半過ぎまでかかってしまいました。そんな中でも負荷試験も4件行っています。
1人、7歳の牛乳アレルギーのお子さんがいました。3歳の時に当時通っていた保育園で誤食事故があり、アナフィラキシーを起こしていました。そのため、エピペンを処方しています。
その後も負荷試験を行い、摂取できそうな量を摂り続けるということは諦めずに行っていました。
ありがちな話かもしれませんが、特に牛乳には抵抗があり、負荷試験の際に牛乳を用いることができません。当院だと「ミルメーク」を使って味を変えたりして、摂れる子もいます。ただ、7歳くらいになると、通用しないようです。
そこで選んだのがヨーグルトでした。昨日は小さい器のヨーグルトが4個でセットになったものを持参していただきました。少し前にそのうちの1個(75g)を時間をかけて食べたことがあったそうです。
このエピソードから、牛乳1mlとヨーグルト1gは同等とされていますから、牛乳75mlを飲める可能性があると理解しました。牛乳アレルギーの場合、牛乳200ml摂取が目標になっています。そのヨーグルトを3個食べれば225gとなり、目標をクリアーすることになります。
負荷量を増量しながら進めていきました。最終的に3パック食べ終わったら、体にいくつかじんましんが出てしまいました。ただし、アナフィラキシーでも何でもなく軽い症状でした。
負荷試験はシロクロをつける検査ですから、昨日の時点では「クロ」となってしまうのでしょうが、牛乳でいうと200ml以上を摂ったことになります。
過去にアナフィラキシーを起こし、当院を緊急受診し、エピペンと同じ成分のアドレナリン注射を行ったことのあるお子さんです。その子が200mlを摂っても軽いじんましんだけで済んだとは驚異的です。お母さんと一緒に感慨にふけってしまいました(笑)。
いまだに「臭いものに蓋をしろ」的に完全除去なんて言う小児科医が多い中、あきらめに摂取を指導してきました。食物アレルギーの中でも治りにくい牛乳で、何となくゴールが見えてきた瞬間でした。
母に聞くと、アナフィラキシーのエピソードは3歳の時だそうです。現在7歳ですから、4年の経過になります。長いような短いような印象です。それでもこんな状況まで辿り着いたんだと捉えています。
忙しい診療の中で、感動をもらえることは正直少ないですが、食物アレルギーの診療はこういう感動や感慨深さを感じることができます。
患者さんのためにと思ってやっていることですが、自分のためにもなり、高いハードルを越える達成感もある。だらか食物アレルギー診療は止められないのだろうと思っています。


