小児科 すこやかアレルギークリニック

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積極性
2017年03月13日 更新

先日、卵アレルギーのお子さんにカステラを用いて負荷試験を行いました。

負荷試験の前に以前のアレルギー採血の結果を確認していますが、卵白は確かクラス4だったかな。オボムコイドもクラス4でした。

多分、日本の第一人者であっても負荷試験には慎重になると思います。ご存知のようにオボムコイドは加熱卵白なので、この数値が高いとアレルギー症状を起こす可能性が高いとされます。ただし、私はひるみませんでした。

何故なら、このお子さんは既に当院で卵クッキーの負荷試験をしており、食べられることを確認していたからです。これまでこういったシチュエーションを何度もクリアしてきたので、経験上もオボムコイドが高いということより、卵クッキーを何度も食べていることの方が大切であると感じています。

これがピーナッツやソバとかならば、数値が高いとあまり無理はしないのですが、卵や乳、小麦なら普段口にするものに大抵含まれているため、完全除去というのは日常に大きな影を落とします。“前進あるのみ”だと思っています。

今回のカステラの負荷試験をクリアしたことで、数ヶ月後に卵焼きでの負荷試験を提案しました。親御さんも相当乗り気です。

ちょっと気になって、初回受診された時の状況をカルテで確認してみると、卵でアナフィラキシーを起こし、中越地方の大病院から紹介のあった患者さんであることを思い出しました(汗)。

やはり多くの小児科医が、卵でアナフィラキシーを起こしんだから、しばらくは完全除去が必要と考えるパターンですが、私自身はこれまでの経験から、「なるべく完全除去はしない」、「しかもできるだけ若い時点で」と捉えています。

その通りに実践していて、今回の患者さんに関しても、オボムコイドが高かろうが、卵クッキーを食べられているので、カステラに挑戦したことは、想定内のことなのです。

そして、卵を相当多く含むカステラを食べられたことも、十分想定できることでした。

こういう感覚は、地に足をつけて負荷試験に積極的に取り組んでいる医師にしか身に付いていないことだろうと思っています。

いま、ワールドベースボールクラシック(WBC)で盛り上がっています。世界を勝ち抜くには、積極的がプレーがチームに勝利を呼び込みます。決して守りに入ってはいけません。

この姿勢は、食物アレルギーでも同じことが言える。そう思っています。