小児科 すこやかアレルギークリニック

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PACI
2023年04月17日 更新

PACI STUDY(パッチスタディー)の結果が公開されました。

これは何かというと、成育医療研究センターが中心となって、生後まもないアトピー性皮膚炎の湿疹をステロイド軟膏を使って強力に治療すると、卵アレルギーの発症を減らすことができるか?を調べる目的で行われた研究のことです。

もう少し掘り下げると、生後7から13週ですから、生後2から3ヶ月ほどの乳児が対象となっています。

この場でよく言っているつもりですが、乳児アトピー性皮膚炎は生後1ヶ月ほどで出てきますので、結構しっかりと湿疹の出ている赤ちゃんもいたのだろうと思っています。

これらの乳児を2群に分けます。一方は湿疹部にステロイド軟膏を塗って、よくなったら中止して、また悪化したら塗ってという従来のよくある対応法になります。

もう一方は、アトピー性皮膚炎があると、湿疹のない部分にも病変があると言われていますので、全身性にステロイド軟膏を塗るという、強力な治療法になります。

こうすることで、皮膚で起き得る経皮感作を押さえ込もうと考えている訳です。7ヶ月の時点で経口負荷試験を行い、卵アレルギーの有無をチェックしています。

こう見てみても、かなり早いタイミングで“湿疹”が出るので、それをガッチリと治療して、食物アレルギーの対策をとろうとしていることが分かります。(つづく)