新年度が始まりました。と同時に当院では「食物負荷試験」を再開しています。
当院では、「食物負荷試験」は丸一日診療している日の朝一番に行っています。仮に負荷試験の結果、アレルギー症状が誘発されても日中の診療時間内ならすぐに対応ができるからです。当院の場合、水曜の午後は休診になっていますので、4月2日が負荷再開の第一日目となりました。
2日は、早速というか負荷試験を3件行いました。患者さんは再開を心待ちにしていたようです。負荷内容は卵が2件、果物が1件でした。上越市内から一人、妙高市から一人、下越から一人でした。
親御さんに共通しているのは、お子さんが「アレルゲンを食べられるようになったのか知りたい」という前向きの強い気持ちです。親御さんの真摯な気持ちに触れると、頼られた者として、小児科のプロとして答を出さなければならないと思います。いい加減な対応なんてできません。
「食物負荷試験」はアレルゲンを少し食べてもらい、一定の時間経過をみて、更に量を増やして、また経過をみてという行為を繰り返す地道な作業です。慣れていないとアナフィラキシーを起こしたり、過剰に判断して的確な診断ができないこともあります。これは専門的に勉強し、負荷試験を繰り返し行っている医師にしか判断できないと思います。
2日の診療の合間に、負荷中の患者さんの顔を何度も見に行きました。診療を一時中断しなければなりませんので、効率を重視するスタイルとは正反対となります。「何とか食べさせてあげたい」という熱い気持ちがなければ、「食物負荷試験」はできないと思います。午前中の診療に時間がかかってしまい、午後の診療時間に突入してしまいました(涙)。久々に昼飯抜きという事態に…。
しかし、自分がこだわって「食物負荷試験」も含めて丁寧に診療したので、午後の外来に影響するのはどうかと思い、昼休みは取りませんでした。連日こんな訳ではないのですが、4月は予約状況を見てみると、毎日予約は入っているようです。
福岡で日本の第一人者の先生から学んできた技術を、地元の患者さんのために還元するのは当然のことと考えています。ましてや周囲でほとんど行われていない検査です。時間がかかるというよりは、かけないと慎重で的確な「食物負荷試験」はできないはずです。
また昼飯抜きなんてことになるかもしれませんが、新潟県の誰かがやらなければならないことなのです。その任務の一端は私にもあると思っています。今年こそは、患者さんや医師にも「食物負荷試験」が食物アレルギーの医療に必要不可欠であることを認識して頂き、お困りの患者さんに的確な判断ができるように頑張って行きたいと思っています。


