最近、アレルギーだったり、アレルギーでなくても当院を初めて受診して下さる患者さんが明らかに増えています。
患者さんのことを第一に、どうしたら症状を良くできるかを考え、じっくり説明することを繰り返してきた結果、それなりにご評価を受けているからではないかと思っています。
「ぜんそく」を“風邪”、“気管が弱い”などと診断されているケースはかなり多いのですが、たまに“鼻が落ちている”と言われている患者さんもいらっしゃいます。
先日、受診された患者さんは、咳や鼻症状を繰り返していましたが、ある医療機関で「鼻が気管に落ちている」と説明されていました。しかし、通院してもあまり症状が改善されないからと、通っている保育園の先生から当院を受診するように勧められたそうです。
確かに、鼻のせいで咳が出やすい「副鼻腔気管症候群」という病気は存在します。いわゆる蓄膿症があり、のどの奥にある緑色の鼻水が気管支を刺激して気管支炎を繰り返すという病態です。
これは通常、レントゲンで顔の写真を撮り、副鼻腔に膿が貯まっていることを確認しなければなりませんが、あまり小児科医は対応しておらず、耳鼻科の先生がやっていることが多いと思います。ちなみに小児アレルギーの専門医は、この病気に関しても専門的知識を持っていることが多いと思います。
今回の患者さんのように、“鼻が落ちている”のなら耳鼻科の先生に診てもらうなどの対応が求められると思うのですが、そんなこともなかったそうです。結局、いつも調子が悪くなると、3回くらい通院して少し改善するといったことを繰り返していたそうです。
いつも言っている通り、患者さんのために知恵を振り絞って病態を考える姿勢は大切です。そして症状をよくするために全力を尽くし、それでも改善せずに他の先生に任せた方がいいと思えば、躊躇なく紹介するのが正しい対応だと思っています。
保育園の先生がなぜ耳鼻科でなく、当院の受診を勧めて下さったのかよく分かりません。しかし、頼られたからには耳鼻科的な知識も駆使して、自分なりの答を出そうと思いました。
当院を受診された時に、時間をかけて問診を行いました。その結果、鼻が落ちているのではないのだろうと思われました。それは、ぜんそくが隠れていると判断されたからです。つまり、鼻ではなく痰だったのだと考えられます。これまで様々なぜんそくのパターンを診てきたので、このお子さんの症状は改善されるという自信はあります。
このお子さんはまだ幼児で、これまで強く咳き込み、日常生活にも影響が出ていたそうです。まだ小さく、自分がどれだけ辛いか口に出せなかったと思うので、かわいそうだったと思います。
“鼻が落ちている”と説明されて、治療しても良くならない場合は、ぜんそくが隠れている可能性があります。ご相談頂ければ、誠意を持って対応させて頂きたいと思っています。


