当院は小児アレルギーにこだわっており、日頃からぜんそくやアトピー、食物アレルギーについて患者さんに正しい知識を持って頂くために、診察中の説明に時間をかけていますし、ホームページで情報発信しているつもりです。
ぜんそくは、小児アレルギー学会の推奨する重症度に見合った薬を選択し、症状を安定させ、治癒につながる治療をしようと努力しています。小学生以上になると呼吸機能検査を行い、医学的根拠に基づいた治療を心掛けています。
アトピー性皮膚炎についても、まず診断が大切です。例え医師であっても乳児湿疹と誤解されて診断されていることが多いのです。となると治療が異なるので、症状は良くならないことが多いのです。また、乳幼児では食物アレルギーの合併も少なくなく、これを考慮に入れられていないケースも少なくありません。
食物アレルギーでは、いつも言っている通り「食物負荷試験」をせずに的確は医療を行うのは不可能です。県内では数人と思いますが、「食物負荷試験」を行い、正確な診断と解除ができるよう努力しています。
私なりの理想の小児アレルギー医療は、どういうものかと言いますと“三拍子”揃った医療です。ぜんそくに力を入れて、食物アレルギーをないがしろにするのはちょっとと思うし、アトピーは治療できるのに、ぜんそくを適切に治療できないのもどうかと思います。
私は、現在の自分の実力がまだまだということを分かっているつもりです。それでもぜんそく、アトピー、食物アレルギーの患者さんは当院を頼って遠くからも受診して下さいます。日頃から学会活動などをして学ぶ努力はしていますので、少しずつだけれど実力が付きてきているのかなと思っています。現実問題として、小児アレルギーに関して各病気についてそれなりの総合力を持った小児科医はかなり少ないと言わざるを得ません。全国的にも決して多くはないはずです。
以前、私の“同志”である小児科医の川田先生の話を取り上げたことがあると思います。昨年6月に静岡県の浜松市に「かわだ小児科アレルギークリニック」を開院されています。http://kawada-ca-clinic.com/index.html
川田先生は、まさに三拍子揃ったオールラウンダーと言ってもいいでしょう。日本有数の2つの小児アレルギーの専門病院で修行されています。往々にして開業すると論文を読んだりして勉強する時間が取りづらくなってきます。私もつい休みの日は勉強せずにリフレッシュする時間に充てたりすることもありますが、川田先生は患者さんのために、日頃から努力されています。
浜松市は人口が新潟市と同程度で、大きな街です。開院してまだ半年程ですが、ネットで調べてみると地元ではかなり注目されているようです。とても熱心な先生で、実力もあるのですから、患者さんが集まらないはずはありません。マスコミや宣伝をフルに使って患者さんを集めている医師もいますが、口コミで患者さんを集めることができるのは本物だからだと思います。
以前も書いたことがありますが、開業医は間違いなく孤独です。自分を気に入った患者さんしか受診しないし、自分の治療を批判的な目で見ることもないので、ついつい勉強しなければ、患者さんに古くさい医療しか提供できなくなります。プロ野球やサッカー選手のように実力がなければ二軍に落とされる危機感もなく、ペナルティもないのです。よほどのモチベーションを持たなければ、新しい医療についていけなくなります。
私にとって川田先生の存在は大きいのです。いろいろ教えてもらったり、情報交換したりとしょっちゅうメールのやり取りをしています。距離にすれば350キロほど離れていますが、お互い小児アレルギーという分野を専門とし、同じ志を持ち、ぜんそく、アトピー、食物アレルギーなどに力を入れてハイレベルな医療を提供できるよう努力している先生が存在することは、まさに私にとって支えになっています。
いずれ浜松のアレルギーで困っている患者さんは、川田先生のところに集中すると思います。同じ小児科医であっても、アレルギーの専門とそうでないかでは驚くほどの差があるからです。今年も刺激を頂き、励まし合いながら、場所は変われど同じ志で頑張っていくつもりです。


