キムタク総理のドラマ「CHANGE」の最終回が終わりましたね。最近は、ドラマを継続して観る習慣がなかったもので、久々にほとんど観ました。
小学校の教師だったキムタクが、政治家だった父の後を継いで国会議員になり、あろうことか総理に登りつめるという有り得ないストーリーでした。ただし、国民のために分かりやすい言葉で、分かりやすい政治を行っていくという姿には学ぶべきことが多かったと思います。
先日、隣町から卵アレルギーのお子さんが、相談に受診されました。1歳過ぎの時に卵製品で蕁麻疹と咳込みがみられたそうです。普通は、こういう症状がみられた時に、かかりつけ医を受診してアレルギー検査を行い、卵が陽性であれば「卵アレルギーです」と言われることが多いのですが、話を聞いてもズレがあって、しっくり来ないのです。
話をよく伺うと、乳児期に“湿疹”があって、生後6か月頃にアレルギー検査を調べたら、卵アレルギーが見つかって…という経過でした。“湿疹”の診断はなされておらず、卵アレルギーがあるということで卵の除去を指示されていたようです。
受診時は、皮膚はかなり落ち着いていましたが、乳児期の湿疹の様子をよく伺うと“アトピー性皮膚炎”がありました。アトピーはアレルギー検査が陽性になることが多く、その中でも卵が陽性に出るナンバー1なのです。つまりアトピーと食物アレルギーは、同じアレルギーの病気なので合併しやすいのです。
細かいことを言うようですが、卵の検査が陽性なだけでは卵アレルギーと診断しません。卵製品を摂って、実際にアレルギー症状を起こすものが“卵アレルギー”なのです。ですから、厳密には“卵アレルギー疑い”となります。
食物アレルギーについては、「成長とともに治ることが多いです。お母さんは、家で卵を試すのは怖いでしょうから、医院で少しずつ食べさせてみて、確認していきましょう」と説明しました。また皮膚の乾燥も心配されていらっしゃいましたが、「今、皮膚がカサカサしているのは、赤ちゃんの時からすると落ち着いてきたものの、アトピー性皮膚炎があるためで、スキンケアを中心にしばらく治療が必要です」とお話ししました。
ご家族のアレルギーの病気の有無を尋ねると、アレルギー性鼻炎やぜんそくが認められました。「お子さんにアレルギーが遺伝しやすい状況だったのでしょう」とも説明しました。お母さんの他におばあちゃんも心配してついて来られたのですが、「よく分かりました。今後とも宜しくお願いします。」と言って帰っていかれました。
自分の専門分野で、こだわって勉強しているので、説明し慣れているだけかもしれませんが、お母さんもこれまでの断片的な知識がつながり、スッキリされたようです。
もう「プロにすべて任せておけばいい」という時代は終わりました。特に慢性疾患は、「医師と患者さん(ご家族も)が二人三脚で、アレルギーを克服するために日々の症状を安定させるという共通の認識で頑張っていく」ものです。そのためには、キムタク総理のように患者さんの側に立った“分かりやすい医療”を実践していかなければならないのです。
その患者さんとは、その日が初対面でしたが、時間をかけて説明したせいか、当院に通って下さるようです。別に当院に通うよう説得した訳でなく、ご家族が決めて下さいました。医師として真面目に対応して、その結果として私を信用して頂き、お子さんの治療を任せて頂けることは嬉しいことです。
最近は遠くからも、こういった患者さん増えてきて、頑張り甲斐があります。「子供のアレルギーといえば、すこやかアレルギークリニックにいけばいいよ」、そう言って頂けるように日々努力を続けていかなければならないと思っています。


