小児科 すこやかアレルギークリニック

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2016年10月17日 更新

先日、関西の親御さんからメールをいただきました。

まだ3か月ですが、湿疹があったようでアトピー性皮膚炎と診断されたそうです。検査でミルクがクラス1、TARCというアトピー性皮膚炎の指標も5000を超えていました。

確かにアトピー性皮膚炎はありそうですし、経皮感作が始まっているようです。湿疹はいつから始まっているのか記載がありませんでしたが、早いと生後1か月前から湿疹が出てきますので、今の私なら、もう少し早く対応するのかもしれません。

最近の学会といったら、「経皮感作」の話が中心で、アトピー性皮膚炎が食物アレルギーの発症に先行するとか、3か月の時にアトピー性皮膚炎があると食物の感作を受けやすいとか、いろいろなデータが出てきています。

生後3か月で変化があるのなら、1、2か月で対応した方がいいのか、などと考えてしまいます。この患者さんの場合、ミルクがクラス1なので、経皮感作は始まってきています。

私の場合、この辺には少しこだわっていますので、生後1、2か月の時点で治療か開始できなかったのか?と思いますし、多くは発症してから受診されることが多いです。こういう場合、いつも「もっと早く対応できなかったか」と思ってしまいます。親御さんからすれば、最初にかかっていた小児科医や皮膚科医を信じていたので、どうしようもないのですが…。

ただ、世の中には我が子の食物アレルギーを防ぎたいと願う親御さんも多いでしょうから、この場で最新の研究状況をお知らせし、こだわっているアレルギー専門医はこう治療しているという話をしています。

今回は、3か月とまだ若く、まだ対応できそうな雰囲気はあります。これが食物アレルギーができあがった状態であればある程、対応は厳しくなるものと思います。ましてや、卵や小麦よりも牛乳アレルギーは治りづらく、早く対応したいところです。

ミルクはクラス1で、まだ牛乳アレルギーがあると決まった訳ではありません。牛乳アレルギーとは、乳製品を摂ってアレルギー症状を来すものを指すからです。まだ感作といって、IgE抗体が作られ始めたばかりなのかもしれません。

私ならアトピー性皮膚炎の治療を本格的に行うでしょう。TARCが悪く、身体の広範囲に湿疹があると予想されます。キチッとステロイド軟膏を使い皮膚をキレイにして、更なる経皮感作を引き止めたいと考えます。

親御さんによると、アルメタというステロイド軟膏が処方され、生後6か月で再検査と言われているようです。この辺の医師の対応をみると、ある程度勉強しているのは分かりますが、この時点でどうしたらいいか分からないという状況と推察します。

そんなにひどい対応だとは思いません。もっといい加減な対応をする小児科医、皮膚科医は圧倒的に多いですから。アレルギー専門医であってもです。

ただ、親御さんにとっては更にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーが悪化するかもしれない。「いま」をいかに後悔なく、適正に治療するのかということなのでしょう。だとすると、この治療では役不足でしょうし、食物アレルギーを抑え込むという明確な目標を持った医師でないと、いい治療はできないと思います。

親御さんは、遠隔地で当院にはかかれないそうですから、友人の専門医を紹介したいと思っています。

この辺は、新しい分野で、重症な食物アレルギーを持った親御さんは、もっと早くこのことが分かっていればと思うようです。昔は経皮感作のことなど、誰も予想もしていなかったのです。

親なら後悔は残したくないでしょうし、この場で新しい考え方を提供していこうと思っています。