小児科 すこやかアレルギークリニック

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地元のレベル
2016年02月05日 更新

先日、ある患者さんが当院を初めて受診されました。

まだ赤ちゃんなのですが、ゆで卵の卵黄を食べたら、直後から口の周りにじんましんが出てきたそうです。ある医療機関でアレルギー検査を行ったのですが、「原因は分からない」と言われたそうです。

食べた直後ですから、濃厚に卵アレルギーを疑う状況です。検査結果を持参されていたので、それをみて驚きました。

卵白がクラス2、オボムコイドもクラス2だったからです。食物アレルギーの心得があれば、いや、大して知識のない医者であっても、「卵アレルギーでしたね」というところでしょうが、担当医から原因が分からないと言われた理由が分かりません。

検査結果を見てみると、下の方に卵黄クラス0の記載が…。もしかしたら、卵黄を食べて症状が出たけれど、卵黄がクラス0だから、原因不明を言われてしまったのでしょうか??。

ちなみに、その医師から卵白やオボムコイドのクラス2はよくある話で、卵アレルギーという訳ではないと言われたそうです。あんまりよく分かっていない医師のようです。

アレルギー検査は、数値が陰性なら関係ないことが多く、数字が高ければ高いほど、症状が出やすいことを意味します。ただし、卵はそうとも限りません。私の診ている患者さんで、卵白がクラス2と低いにもかかわらず、食べて自宅で意識をなくした赤ちゃんがいます。アナフィラキシーショックを起こしたのです。わずかクラス2程度でも、死にそうになることもあるのです。

これは、普通の小児科医がよく分かっていないことなのかもしれませんが、ゆで卵を作り、卵黄だけを取り出しても、卵黄表面に卵白は付着しています。

これは、加熱してもアレルギーを起こしやすいオボムコイドであることが多いのです。多分、この患者さんは、ゆで卵の卵黄だけを食べたつもりだけれど、卵白成分が乗り移り、それを食べて症状が出たと考えると、スッキリすると思います。

親御さんに説明しましたが、スッキリしてもらえたようです。まだ赤ちゃんで、これから食事を食べさせて、どんどん大きく成長させていかなければならない時に、原因が分からないなんて言われると、親御さんはどうしていいか分からなくなります。この程度の知識は、小児科医なら身につけておくべきでしょう。

最近、よく書いていますが、食物アレルギーがあれば、アトピー性皮膚炎からの「経皮感作」を考える必要があります。卵の話をし終えたところで、「アトピーとか言われてないですか?」と聞いてみると、皮膚科に通っているという返事が…。

ほっぺの下からあごにかけて、アトピー性皮膚炎とおぼしき湿疹ができていました。顔のした方でしたので、最初は気付きませんでした。

皮膚科ではアトピー性皮膚炎の診断もなく、キチンと治療されていませんでした。そもそもアトピー性皮膚炎と診断できない医師は、病気に詳しくないから診断できない訳で、そんな医師が治療できるはずがありませんよね?。

よくある話ですが、患者が一方的に信用して、通院して、医師の元にはお金が落ちるけれど、患者さんはまったく良くなっていない。それでも通い続ける、なんて悲惨な状況が全国津々浦々で行われているようです。

「食物アレルギーを診れない小児科医」、「アトピー性皮膚炎を診断できない皮膚科医」、これが地元のレベルのようです。「おかしい」と患者さんが思わなければ、何も変わらないし、そう思うことが、お子さんを守る第一歩になるということを知っておく必要があると思っています。