昨日、人間ドックに行ってきました。
医者の不養生と言いますが、確かに私自身はたいして健康に気を遣っていません(汗)。でも、自分が健康であって初めて、患者さんの健康を守ろうという気力が湧いてくるのも事実でしょう。
人間ドックの会場に行って採血や視力、聴力検査、血圧測定、エコー、レントゲン、CTなどを受けるのですが、やはり自分は検査をする側であって、受ける側ではないので、違和感がありますね。
例えば腹部エコーは、プローベというものをお腹に当てて、肝臓や膵臓、腎臓などをみるのですが、ちょっとだけ痛く感じました。検査する側だと、異常を見逃さないように時間をかけてみたいと思うし、される側は「早く終わってくれ~」と思っていました。
忙しいことを理由に人間ドックはあまり受けていませんでしたが、時には受けたり、または患者になったりしないと、患者さんの気持ちは分からないんだなと改めて思いました。
この秋は、ぜんそくの調子の悪いお子さんが多かったように思います。寒暖の差が引き金になったりしますが、冬になると常に寒く、寒暖の差がなくなってくるため、ぜんそくの患者さんは減ってきました。
徐々に増えてくるのはアトピー性皮膚炎の患者さんでしょうか。夏場は湿気があって皮膚が潤っていたものの、湿度が下がり乾燥してくると、アトピーが悪化する患者さんが多いようです。
勤務医時代はさほど感じませんでしたが、開業医として毎日外来に立っていると、そういう病気の移り変わりを感じることがあります。普通の小児科だとこの時期はインフルエンザが流行って、春に減り、夏にヘルパンギーナや手足口病が流行るという感覚だと思いますが、アレルギーをやっているとアレルギー疾患の移り変わりが見て取れます。
最近の当院を新規受診される患者さんといえば、アトピー性皮膚炎が多く、市内外から受診して下さっています。
いつも言っていることですが、親御さんがアトピーを心配していても、医師が診断できないケースがあまりにも多く、情けない気持ちになります。その分、診断基準を満たしていれば、アトピー性皮膚炎と特定してあげるのが私の役目だと認識しています。
昨日来られた患者さんも、ある小児科に最初にかかり、診断名を告げられず、弱いステロイド軟膏が出されたのみ。当然のように改善せず、皮膚科を受診するのですが、似たような薬が処方され、改善しないため、当院を受診されています。
私は熱が続く場合は、なるべく診断しようと努力しています。熱の原因を特定し、それに見合った治療をしようと考えています。
子どもの発熱の多くは、ウィルス感染で、細菌感染が混じりますが、「抗生剤」はあくまで細菌感染の治療薬であって、ウィルス感染症には効きません。実際にはウィルス感染に抗生剤が出されることが多く、無駄な医療費がつぎ込まれています。やはり、医師はなるべく正しく診断し、適切に治療する努力をすべきです。
アトピー性皮膚炎は、“乳児湿疹”といわれることもありますが、周囲をみていると診断名も告げられず、ステロイド軟膏がポイと出されることもあります。
ステロイド軟膏は、いわゆる“強い薬”と認識されています。“強い”薬を出すのだから、それなりの根拠がないとおかしい訳です。「なんとなく」なんていい加減な考えで出されるのなら、患者さんに不誠実といわざるを得ません。
生まれて間もない赤ちゃんの顔に塗るのですから、尚更しっかりした説明が必要になりますよね?。医師の言うことを一方的に100%信用してはいけないと思います。
赤ちゃんの顔にステロイド軟膏が出された場合、是非とも勇気を出して「病名は何ですか?」、「なぜステロイド軟膏が必要なのですか?」と聞いてみて頂きたいと思っています。


