小児科 すこやかアレルギークリニック

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使い分けが必要なのに
2012年04月20日 更新

最近、初めて当院を受診される患者さんが目立ちます。

アレルギーで市外から受診されるケースも目立ちますが、市内からアレルギーでない患者さんもいらっしゃいます。

私の心掛けていることは、根拠のある医療です。風邪だろうと思っても、手は抜いていないつもりです。医院でインフルエンザのように迅速キットを用いて確定できる感染症はいくつかあります。溶連菌やアデノウィルスかもしれないと思えば検査しているし、熱が続けば、お子さんには悪いですが、採血をすることもあります。検査も、やることによって何が分かるかも話しています。

最初は風邪と思っていても、熱が続けば「風邪じゃないんじゃないか?」と考えるべきです。医者が風邪だと思い込んだ時点で、風邪でなくても“風邪”になってしまいます。また、本当に“たかが風邪”でも、親御さんにとっては心配の種であることには変わりがありません。

いろいろな可能性を考えて、方向性を患者さんに示すべきだと思っています。その分、他のどの医院さんよりは待ち時間は長くなってしまいます。「待つのが嫌だから」と言われれば、どうしてみようもありません。当院を避けられても仕方ありません。

待ち時間は短いけれど、一向に通っても症状が良くならないという医院さんもあります(これは親御さんの意見です)。診察が速いと、往々にして見逃しもあると思います。少なくとも「安かろう、悪かろう」という医療はしたくないし、私も同じことをすれば、地元の医療のレベルアップは図れないと考えます。

よく言うように、症状が良くなっていないのに同じ薬を出し続ける小児科医もいます。私の最も嫌うパターンです。

患者さんの症状が良くなっていなくても、お構いなしに同じ薬を出すのは不誠実の極みで、敢えて言えば、そんな医者に通う意味があるのでしょうか?。親御さんは一生懸命に通っても、医者が一生懸命でないから、そんなことが起こるのですが、当院に相談に来られる患者さんの多くはこういったパターンです。つまり、普通のサービス業では有り得ないような“医療”が日常的に繰り返されているのです。

なおさら、当院には医師から“裏切られた”患者さんが集まる結果となるし、逆にその期待に応えるために根拠を示しつつ、時間をかけた診療をしなければならなくなります。ある意味、損な役回りと言えるかもしれませんが、私はそうとは思っていません。

なぜなら、先に示したダメな“医療”をクローズアップできるし、それを繰り返すことで地元からダメな医療を駆逐できると思うからです。日頃からアレルギーの啓発活動に取り組んでいますが、これも私の立派な啓発活動の一つと捉えています。

その結果、園の先生方が他院にかかって良くならないと、当院を受診するようアドバイスをして下さるようになっています。あまり損得で動くつもりはないですが、一見「損」に見えて、真面目に取り組んでいれば、最終的には「得」をするのだろうと思っています。

先日、某医院さんから湿疹の赤ちゃんが受診されました。診断名は告げられず、アルメタとビーソフテンという保湿剤が出されていました。アルメタはステロイド軟膏です。未だステロイドに対し不安に感じている親御さんもいますが、ステロイドに対する説明もなし。こんな患者さんを騙すようなことは止めて欲しいと思っています。

患者さんの皮膚を診察してみると、アトピー性皮膚炎であることは一目瞭然でした。乳児のアトピー性皮膚炎では、この医院さんに限らず、不誠実な医療が繰り返されています。診断もできない医師に治療なんてできるはずもありません。あまりにひどいと、親御さんにアトピーの診断基準を示し、診断が間違いないことを納得して頂くと、「こんなに簡単に診断できるのに、診断すらできない医師をどう思いますか?」と言うようにしています。

当院が開院して以来、例えばこの医院さんから多くの患者さんが当院に逃れてきていますが、何年も同じことを繰り返しています。にもかかわらず、当院に紹介してきた1人もありません。あまりに“悪質”で、ある意味気持ちがいいくらいです。

今回の患者さんには、前医の薬は処分するように言いました。この患者さんには合わないと判断したからです。実際、私のやり方で顔の浸出液の出ているところとそうでないところ、身体のジクジクしているところ、そうでないところで薬を使い分ける必要がありました。

テレビの医療番組に出演した時に、当院でのアトピー性皮膚炎の治療効果の写真を示していますが、あれはたった1週間で劇的に改善しています。今回の患者さんも、先に示したような薬の使い分けをして、しっかりと塗布して頂ければ、あれくらいの改善が望めます。

逆に言えば、病態の異なる部分にビーソフテンとアルメタというワンパターンの薬で対応することに無理があることに気付いて欲しいのですが、どの患者さんにも皮膚症状が異なっているにもかかわらず、いつも同じ処方をしているようです。

地元の患者さんにどの医師が信頼できて、どの医師がそうでないことを知らしめるにはもう少し時間がかかるとは思いますが、患者さんも有名だからと一方的に信じるようなことは避けるべきです。痛い目にあっている患者さんは少なくありません。

当院の知名度を早く上げて、今回のような患者さんを救わなければならないと思っています。