小児科 すこやかアレルギークリニック

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やれるからいいです
2012年04月04日 更新

3日は、全国的に非常に風の強い一日となりました。

診療中もビュービュー風が吹いているのが分かります。医院からそんなに遠くない市内の国道の橋の上でトラックが横転したという話が舞い込んできました。けがなどは大丈夫だったのでしょうか?。

こんな強風にも負けず、小さな子ども達がいつも通り受診してくれて、診察室に入ってくると、「飛ばされなかった?」なんて声を何度も掛けていました。まあ、飛ばされなかったから、ちゃんと受診しているのですが(汗)。

診療の方は、全くいつもと変わらず、朝から負荷試験を4件実施し、一般診療もして、最近多い新患の患者さんに時間をかけて説明しています。午後から予防接種と乳児健診、その後専門外来と朝から晩まで仕事にかかり切りでした。

4日も荒れた天気が続く模様ですが、その日の午後は長岡市にエピペンの話に行く予定になっています。無事に辿り着けるか、ちょっと心配です。

当院の場合は、院外活動にも力を入れています。毎日大勢の患者さんが受診してくださり、それだけでも疲労困憊なのですが、そうしなければいけない状況です。特にアレルギーは学校や園など子どもを扱う先生方も情報不足でお困りですから、積極的に「外」に出ていく必要があります。

結局、この辺の重要性を知っているのはアレルギー専門医であり、誰もやってくれないので、身体に鞭打ってやらざるを得ないと言えます。

昨年3月に「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」が発表され、保育園や幼稚園でもエピペンをはじめ、食物アレルギーについてキチンと対応するようにと国から指導がありました。

ただ、この動きをご存知ない園も多く、国や行政の働きかけが足りないと言えるでしょう。国がこういう方向性を示した以上、その流れに沿って私の診ている重症な食物アレルギーの子ども達を守らないといけません。

どの小児科医も食物アレルギーの子どもは診ているでしょうが、より重症なお子さんは大抵は当院にかかっていると思われ、実際に上越市をはじめ、近隣の市町村でエピペンを処方されている患者さんのほとんどは私の処方したものです。

食物アレルギーの日本の第一人者の先生方は、子ども達を守るように働きかけており、その努力も学会を通じて見ていますので、折角先ほどのガイドラインが出されたため、それを活用しない手はありません。日頃から我慢を強いられている患者さんの権利でもあると思っています。

いま、最も力を入れているのはアナフィラキシー時の対応を、特に重症者の通う園や学校に伝えることです。それはとりもなおさず、エピペンを持っている患者さんの通う園や学校を指します。

エピペンを処方している患者さんの通う園や学校には「話しに行きますよ」と伝えてあります。また、エピペンは持っていなくても、抗ヒスタミン薬や経口ステロイド薬を誤食時の緊急対処として処方している患者さんの場合も、それらの薬を園や学校側が預かり、内服することも国は推奨していますので、薬を預かってもらうよう交渉してもらっています。往々にしてキチンと理解しているところはまずないので、薬を投与するタイミングを理解して頂く必要があります。

実は、こう話すと二つのパターンがあります。「是非聞きたい」というところと、そうでないところです。正直、やる気のない園や学校もあり、いざという時にキチンと対応してくれるのだろうかと不安はあります。

緊急対処を誤ると、園や学校がマスコミから叩かれる時代です。実際に、誤食でアナフィラキシーショックを起こした学校がエピペンを預かっていたにもかかわらず、何もしなかったと新聞で取り上げられました。私の診ている患者さんで、アナフィラキシーの既往のあるお子さんの通う中学に「話に行きましょうか」と言ったら、「やれるからいいです」との答え。変な知ったかぶりはすべきではなく、私自身はこの学校に相当不安を感じています。

何かあって困るのはまぎれもなく、子どもです。実際にエピペンを持っている訳ですから、他の子よりアナフィラキシーを起こすリスクは高くなります。それなりに養護教諭が勉強していても、すんなりできるとは思えません。実際に、ショック症状があっても何も対応せず、そんな状況にもかかわらず私から「次回に備えて勉強しましょう」と言っても断られた経験が私にはあります。こんな私も親御さんも不安を感じている学校や園をどう理解してもらえるよう働きかけるかも課題のひとつです。

こういうおかしなことを言うところは多くはなく、お子さんのために備えておきたいという立派な対応をする園や学校も多いため、院外活動は4日午後の長岡市の学校も含め、積極的にやっていこうと思っています。