小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

米粉の話
2012年02月28日 更新

27日の26:15から、私も出演している番組が放映されました。

28日の早朝2:15と言った方が分かりやすいでしょうか。

1月21日に取材があり、それがようやく放映されました。と言ってもこんな時間なので、しかも今回は新潟県内だけの放映だったので、どれだけの方が見たのかなと思っています。ただ、日程は、まだ聞いていませんが、いずれ全国放映されるようです。

今回の番組は、食物アレルギーに関するものではなく、新潟の「米」を扱ったものでした。

新潟と言えばコシヒカリが有名ですが、他の地域の米の品質が上がってきており、そうなると価格が消費者の選択の基準になることもあり、新潟の米が苦戦しているようです。そこで「米粉」を売りしようという動きが出てきて、今回はそれにスポットを当てた内容でした。

私の出番はと言うと、小麦アレルギーで小麦を食べられない子に米粉を代用するところで、米のアレルギーについての解説でした。ほんのちょっとの出演した…。

小麦でアナフィラキシーを起こすお子さんはいますが、米はまず起こりません。乳児でアトピー性皮膚炎の悪化を招くこともありますが、それもいずれ治ります。そういう意味では、私のやっているアレルギーの分野でも米粉は可能性を持っていると思っています。

番組の中でも、米粉を使ったお菓子が出ていました。卵、乳、小麦を使っていないものだそうです。卵、乳、小麦は3大アレルゲンですから、このお菓子は福音となります。実際に、店に買いにきたお母さんは「子どもがアレルギーがあって」とおっしゃっていました。

実際の当院の取材の時はいろいろ聞かれたのですが、その一部が使われていました。私は米粉のお菓子でアナフィラキシーを起こした事例も紹介していたのですが、今回の番組とは趣旨が異なるため、カットされていました。

米が安全と言ったのに何故と思われることでしょう。今回の番組のお菓子は乳や小麦が入っていないのだと思いますが、巷の米粉のお菓子は入っている可能性があるので注意が必要だということを理解しておいて下さい。

私の患者さんで、小麦アレルギーのお子さんが“小麦不使用”というパンを食べて、アナフィラキシーを起こしました。小麦の成分であるグルテンが米粉自体に混ぜられており、それに反応したものでした。不勉強な業者の中にはグルテンが小麦の成分だと知らない者もいるようです。今回は、パン屋さんで“小麦不使用”に釣られて食べてしまったのです。

別の患者さんで、米粉パンを食べて、アナフィラキシーショックになった患者さんもいます。この子は重症な乳アレルギーですが、米粉パンの中に脱脂粉乳が含まれており、それがきっかけで重篤な症状を起こしてしまいました。

繰り返しになりますが、番組の趣旨と異なるため、その部分は使われないのは分かりますが、「米粉は安全」と思ってしまうと、足元をすくわれることになりかねません。私の調べたところによると、米粉のパンやパスタなど耳にしますが、多分食感を良くするために小麦粉が20%ほど混ぜられているケースもあるようです。小麦のモチモチ感は捨てがたいのだと思いますが、これではアレルギー症状が誘発されてしまいます。

テレビ局の方には、食物アレルギーの子ども達が増えており、しかし小児科医がみな食物アレルギーに詳しくなく、「食物負荷試験」で食べられる・食べられないと判断しなければいけないのに、それすら行なわれていない現状を訴えておきました。少しは興味を持って頂けたようで、別の番組で取り上げてもらえると、正しい情報発信ができるのだと思います。

明日も書くつもりですが、医師の言うことは結構あてにならないことがあります。というか、当てにならないことを言う医師は、そういうことを繰り返していると言った方が適切でしょう。

患者さんも無条件に医師の言うことを信じてしまうと、とんだとばっちりをもらうことすらあります。自分のお子さんを守るためには、親御さんも見極める力が必要です。ある程度はメディアの力も必要だと思っています。

食物アレルギーなどを取り上げてもらえるようにメディアに働きかける必要もあると思っていますが、他力本願よりは自力も大切です。この場で、根拠のある情報発信を継続していこうと思っています。