小児科 すこやかアレルギークリニック

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身近で、やっかいな病気
2010年12月25日 更新

間もなく、年末年始の休みに突入します。

当院もお休みを頂くのですが、その直前は毎年のように外来が混雑します。年末年始は平穏無事に過ごしたいと思うもの。熱や咳が出ていれば、今のうちに早く対応したいと皆が考えることだと思います。

当院の場合は、他院と違い咳の患者さんが極めて多いのですが、嘔吐や発熱という症状も増えています。咳=風邪、湿疹=乳児湿疹と決めつけられ、症状が改善しない患者さんが当院を受診されています。“決めつけ”はミスにつながります。なるべく客観的に、症状を見極める姿勢が重要だと思っています。熱が出れば「どこから熱が出ているのだろうか?」と考えるし、嘔吐=胃腸炎とは限りません。

最近、熱が続く患者さんが目立ちます。胃腸炎では高熱が続くことは少なく、呼吸器系の感染のことが多いと思います。タミフルが出る以前は高熱が続く病気の代表格がインフルエンザだったのですが、最近はほんの1~2日のことが多くなりました。

ここ最近、熱が続く病気はRSウィルスが代表格だと思います。咳がひどく、夜にも咳で目覚めるような患者さんで、熱が続いている場合のほとんどがRSウィルスだと思います。ともすると5日くらいは下がりません。

今年もそれなりにRSウィルスの患者さんを確認しています。昨年のこの時期もかなり多くのRSウィルスの患者さんを診ていましたが、昨年の一番熱が下がらなかったのは7日だったと記憶しています。RSウィルスが熱が続き、体力の弱ったところで、細菌が悪さをして二次感染を起こしたケースです。

RSウィルスに限らず、一年を通して診療していて、熱が7日下がらないことはまずありません。もちろん、高熱が持続して全身状態が悪ければ、早めに受診して下さるはずですが、そこそこ元気があり、「じきに下がるはず」なんて思って思ってみていたら、1週間も下がらなかったなんてパターンだろうと思います。

先日、RSウィルスで診ていた患者さんが再診され、かれこれ8日熱が下がりませんでした。咳込みも強く、夜のあまり眠れないと言うことで病院に紹介して、入院治療をお願いしました。RSウィルスの場合は、タミフルのような特効薬がないので、「熱が下がるのを待つしかない」と言っているのですが、例外的にこんなに熱が続いて、かわいそうでした。

地元では溶連菌も感染性胃腸炎に並んで流行していますが、溶連菌は抗生剤が著効するので1日で解熱してしまいます。のどの熱では、アデノウィルスもありますが、これは抗生剤が効かないため、4~5日熱が続くことも少なくありません。

アデノウィルスがのどの膿が付き、喉の痛くなるのですが、通常は咳は伴いません。同じ抗生剤が効かない病気ではありますが、RSウィルスの方は、持続する高熱のほかに、呼吸困難をきたす程の激しい咳もみられます。夜もちょくちょく目覚めます。睡眠障害に陥り、体力も消耗します。

一度でもお子さんがRSウィルスにかかったことがあれば、「二度とかかりたくない」とおっしゃる親御さんがほとんどです。残念ながら1度かかればかからない類いの病気ではないため、昨年と今年、既に2回かかったお子さんも何人かいます。

外来で調べると医院の持ち出しになるため、調べない小児科医が多いのですが、これだけ身近であり、かかると特効薬もなく、やっかいな病気の代表だと思います。上越にはご存知でない親御さん、園関係者が多いため、一人でも多くの方にRSウィルスを知って頂く努力をしなければならないと思っています。