小児科 すこやかアレルギークリニック

アレルギー外来紹介

こだわりの検査

肺機能検査

 図のように発作を起こした患者の肺機能は「実線」、同級生の平均的カーブは「点線」で表されます。ぜんそく発作により肺機能が低下しているのは明らかです。本人も辛そうでしたので入院加療しました。治療により入院4日目には図のように改善したので、5日目に退院して頂きました。肺機能は聴診だけでは分からない肺の状態を目で分かる便利なものです。発作を起こしていないのに肺機能が低下している場合は、専門的な治療が必要です。

入院前入院4日目

電子スパイロメータ

 胸に吸った空気を思い切り吐き出すことで検査できます。あまり一般的には行われていませんが、専門的に喘息の患者さんの治療法を選択する上でとても重要な検査です。

気道過敏性試験

 ぜんそくのある人とない人は気管支が過敏かどうかで決まります。それを気道過敏性といいます。治療を続けていて、発作のない安定した状態が続いていれば、いつぜんそくの薬を止めるのかが問題になります。この検査により発作の起こしにくさを客観的に評価でき、治療中止の判断材料になります。
 ※この検査は1時間程度の時間がかかり、医院の休みに日に行いますので、当院に長期通院の患者さんに限らせて下さい。

アレルギー検査

 血液で各食物の反応をみるものです。乳幼児のアトピー性皮膚炎の悪化要因となりやすいものをきめ細やかに検査します。それを元に乳児であれば離乳食の進め方などを指導させて頂きます。

皮膚テスト(プリックテスト)

 卵やミルクなどのエキスを使い、皮膚がはれるかどうかをみるテストです。苦痛の少ない方法です。大きくはれるものは、食べると強いアレルギー症状が出る可能性が大きいので、除去や制限の目安に使えます。
 下の写真は卵そのものを食べると口の周りに蕁麻疹の出るお子さんで、卵で検査したところ大きく腫れ上がりましたので、卵そのものの除去を指導致しました。
 またエキスのないものはカシューナッツやキウイそのものに小針を刺してから行うプリックプリックテストも行えます。カシューナッツの症例は皮膚テストによってはじめて原因を特定できました。

卵での検査結果カシューナッツでの検査結果

食物負荷試験

 食物負荷試験は不必要な除去や制限を確実に少なくすることができます。食物アレルギーのガイドラインには、難しい症例は専門の医師に紹介すると記載されています。
 以前勤務していた病院では積極的に負荷試験を行っていましたが、基本に忠実に行えば、ショックに至るケースは1例もありませんでした。稀に画像のように口の周りに蕁麻疹が出ることもありますが、そこが限界だとハッキリ分かるというメリットがあると考えます。