小児科 すこやかアレルギークリニック

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私の悩み
2010年12月15日 更新

私の専門としているアレルギー疾患は、慢性に経過します。

ぜんそくなら発作を繰り返す、アトピー性皮膚炎なら湿疹が軽快、悪化を繰り返すというように、すぐには良くなりません。治る場合もあるし、治らない場合もあります。大人のぜんそくは、まず治らないと言われています。そういう意味では、子どものぜんそくは治る可能性も充分あり、逆に子どものうちに治しておきたいところです。

そのために、日頃からのメンテナンスが大切です。ぜんそくを例に挙げると、発作を繰り返せば、より発作を起こしやすくなります。

よくお子さんが肺炎になると、クセになってまたかかってしまう、なんて言われますが、通常肺炎はクセにはならないと思います。今、地元で流行っているおたふく風邪も片方しか腫れないと、またかかってしまうというのも迷信だと思われ、巷で言われていることって、結構と根拠のないことが多いと感じています。

ただし、意外と知られていないのは、ぜんそく発作はクセになるということです。こっちの方が“ウワサ”になって欲しいくらいですが、肝心のことがウワサになっていないのです!。

結局は、私の指導不足ということになってしまうのかもしれませんが、特に初診時にはその辺のことを時間をかけて説明しているつもりです。現実問題として、ちょっと症状が良くなると、私の意志とは裏腹に治療を中止してしまうケースが後を絶ちません。

私の地元には、ぜんそくを長期管理といって、発作を起こさないクセをつける治療をしている施設が少ないため、症状が落ち着いても薬を飲み続けるという土壌がなかったせいもあると思っています。ガイドラインにはそんなことは書いていないのですが、発作の度に点滴に通わせて良くなればそれで終わりという治療をやっている医院さんもあり、小児科医の足並みが揃っていないことも影響しているのだと思っています。

病気の中には、ぜんそく以外にも慢性の経過を辿る病気はありますが、聞いた話ではぜんそくという病気が最も継続しづらいというか、途中で挫折してしまう患者さんが多いのだそうです。先にも述べた通り、大人は治ることが期待できないし、仕事があるため、通院しづらいというのは分かります。子どもの場合も、各患者さんにはいろいろな背景があり、継続しづらい理由もあったりするのでしょう。

ちょっと話は分かりますが、今年のインフルエンザの予防接種も日々頑張っています。先日、当院に来た業者さんからこんなことを聞きました。小児科はワクチンのニーズはあるけれど、内科は少ないのだそうです。それは、一律の価格にあるようです。

成人、子ども共に1回目は3600円になっています。内科の場合、例年は予防接種の価格は2500円や3000円だったため、実質値上げとなり「だったら今年はやらない」と考える方が多いようなのです。

当院の場合、接種料金を例年は1回2500円で価格を抑えています。それは接種を希望する方に少しでも受けやすくしたいという狙いがあります。下げることで、3000円や3500円が当たり前と思っている方にそうでないことを知って頂こうと思っているのです。

それはさておき、子どもはニーズがあると言いました。当院の場合は1000円以上の値上げのようになってしまっています。上越市での価格が決まっているので、そこは仕方がないのですが、申し訳ないと感じています。それでも、そこは子を思う親心で、是非とも接種しておきたいと思う方が多いのでしょう。当院では、ニーズに応えるため、例年以上に枠を増やして対応させて頂いています。

予防接種の話をみても分かる通り、大人と子どもは事情が異なるのです。

ただ、ぜんそくに関していえば、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」ではないですが、大人と子どもには、大きな差はないのかもしれません。それなりに指導を繰り返している当院の患者さんであっても、治療が継続できないケースは残念ながらあるのです。これは当院だけの問題ではなく、日本を代表するような専門施設でも同じことが言えるようです。

12月も中旬になり、年末が迫ってきたこともあるのでしょう。治療を中断していた方が咳が悪化したと受診されるケースも少なくありません。私も無意味に継続するように指導している訳ではありませんので、悪化して苦しくなっているお子さんを診るにつけ、「どうしたら継続してもらえるか」と悩んでいます。

先に述べた地元の土壌の問題もありますが、慢性疾患を継続的に治療していくには地道な努力が必要で、そうすることで初めてお子さんの慢性疾患を軽快させられるということを広めていかなければならないと思っています。