小児科 すこやかアレルギークリニック

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アレルギー疾患診断・治療ガイドライン
2011年01月13日 更新

年も明け、通常通りの診療が始まりました。

今のところ、インフルエンザの流行はないようですが、患者さんは大勢受診されています。新患の患者さんも多く、これまで受けてきた治療に不満を持ち、そして当院を受診されるケースが後を絶ちません。

いつも言っているように、病気の診断すらついていないのです。今は診断に沿った治療を進めていかなければならないのに、診断がついていないのですから治療が上手くいくはずがありません。前主治医も気付いていないようです。患者さんにとっては、不幸なことです。

アレルギーはかなりの頻度がありますが、適切に治療されていない患者さんは大人も含めて多いため、私の恩師がリーダーシップを発揮し、各アレルギーの病気についてそれぞれのガイドラインを作成しています。

これまでも数多くのガイドラインを作成されてきましたが、そのパワーは衰えをしらず、昨年タイトルの「アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2010」を作成されています。そして、今年(2011年)もまた小児ぜんそくや食物アレルギーのガイドラインが改訂されようとしています。

このガイドラインは、アレルギーの総合的なガイドラインです。実は2007年に初めて発刊され、成人ぜんそく、小児ぜんそく、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーについてまとめられていました。これらの病気には、それぞれ立派なガイドラインが作成されているのですが、その主立ったところを一冊の本にまとめているのです。新たに発売された薬もあり、新しい情報も加えられています。自動車でいう“マイナーチェンジ”といったところでしょうか。

今回の2010年版では、新たな疾患も加えられました。薬疹、接触性皮膚炎、蕁麻疹、ラテックスアレルギーです。確かに2007年版に手を加えたものですが、前回なかったこれらの4つの病気についても載せられており、そういう意味では“フルモデルチェンジ”に近いマイナーチェンジというべきでしょう。

この総合版ともいえるアレルギー疾患診断・治療ガイドラインは、名前の通りに診断を正確につけ、適切に治療が進められることを目的としているのだと思います。それぞれにガイドラインが存在するため、ある意味簡略化し、エッセンスを載せた総合版を作る必要があったのは、アレルギー体質のある患者さんには、アレルギーの病気をいくつか合併しやすいため、“トータルで診る”必要があるからだろうと思っています。

特に大人の場合は、大変です。ぜんそくは呼吸器内科、アトピー性皮膚炎は皮膚科、鼻炎は耳鼻科、結膜炎は眼科と4つの医療機関を受診する必要がある場合もあります。小児の場合は、私の場合は何でも分かる訳ではありませんが、力を入れているぜんそく、アトピー、食物アレルギーのほかに鼻炎、結膜炎、蕁麻疹、薬疹、ラテックスアレルギーもそれなりに理解しているつもりですので、大勢の複数のアレルギー疾患を合併したお子さんを診ています。

これは恩師も言っていたことですが、「以前はぜんそくをしっかりと診ることができれば“アレルギー科”を標榜してよかったが、最近は食物アレルギーにも対応できなければ行けない時代になった」そうです。私だけでなく、同年代の先生は食物アレルギーにも力を入れており、「食物負荷試験」を行うようになってきています。

「食物負荷試験」は食物アレルギーの知識を持った上で、「この子に何としても食べさせてあげたい」という気持ちが重要ですが、「医師として正しいことをやりたい」という医師としてのプライドも大切だと考えています。今までやらなかったことを、新たに技術を習得し、責任を持ち実践することはエネルギーがいることです。それでもやるのは、医師の醍醐味と言っていいのかもしれません。

私は「小児科医」ですから子どもの成長を見守りつつ、アレルギー体質を持つお子さんをトータルで診ることにこだわっています。皮膚科や耳鼻科など他の医療機関で診られていた患者さんを、親御さんの希望で診ることもあります。親御さんにしてみても、ぜんそくとアトピー、アトピーと食物アレルギー、ぜんそくと鼻炎などの組み合わせは多く、2カ所の医療機関を回らなくていいメリットは大きいと思っています。

これはとても不思議に思っているのですが、上越は何故か皮膚は皮膚科、耳や鼻は耳鼻科、目は眼科と小児科医から言われるのか、いくつもの医療機関を回っている患者さんが極めて多いのが特徴です。“トータルで診る”という小児科医がいることを知って頂く必要があると思っています。

成人の場合は、前述したように現状ではトータルで診れる医師がほとんどいないように感じています。私は小児科なので、小児科・アレルギー科のメリットを活かしていきたいと思っています。