昨日も書いたように、インフルエンザの患者さんが急に目立ってきました。
もちろん、親御さん達はそのことを知っていますから、お子さんが熱を出すと、真っ先に頭に浮かぶのがインフルエンザでしょう。
私の印象としては、周囲にインフルエンザの患者さんがいれば、もらっている可能性が高く、実際に検査してみると、インフルエンザが陽性に出ることが多いようです。周囲にいない場合は、ほとんど出ないようです。
それでも、親御さんからすればインフルエンザを否定しておきたいと思われるのでしょう。インフルエンザの検査を希望されることが目立つようになりました。
先程も言ったように、インフルエンザが周りにいなければ、インフルエンザはまず出ないのですが、結果を説明すると親御さん達の反応はだいたい「インフルエンザでなくてよかった」というものです。
確かにそうでしょう。ただ、忘れてはならないのは、その発熱の原因は何か?ということです。
インフルエンザでないなら、インフルエンザ以外の原因を見つけて、それに対する治療をして初めて医師としての責任を果たしていると言えると思っています。最近、その熱の原因が溶連菌であることが多いと思っています。
溶連菌なら、抗生剤が特効薬なので、あっという間に熱が下がり、元気になります。溶連菌の流行はまだ続いているようです。
先日、A型のインフルエンザと診断したお子さんが熱が下がらないと、受診されました。熱が出たその日に受診され、周囲の流行もあり、インフルエンザと診断していました。翌日に下がりかけた熱が、翌々日に高熱となり、下がらずに続いていたのです。
インフルエンザは確定なので、特効薬のタミフルは効くはずです。当地で流行っているウィルスは新型インフルエンザと思われ、実際に他の患者さんはタミフル内服後に速やかに解熱しているのです。この患者さんだけ、熱が下がらないのは納得がいかないのです。スッキリさせる必要があります。
この患者さんの問診票をよく見ると「のどが痛い」と記載されています。インフルエンザでのどが痛くなるという訴えはあまり聞きません。これは、どちらかというと溶連菌でよく見られる症状です。
溶連菌もインフルエンザのように迅速診断キットがあるため、その場で調べることができます。もしやと思って検査をしてみると、溶連菌が陽性と出ました。予想するに、インフルエンザの方はタミフルが効いてじきに熱が下がったのですが、直後に溶連菌を発症したというストーリーが考えられます。
多分、特効薬の抗生剤を飲めば、下がりかけて、再上昇した熱はすぐに解熱すると思います。そうすることで、溶連菌の熱であると結論づけることは可能だと思っています。
私としては、これから本格的に流行するであろうインフルエンザに対し、タミフルが効いてくれないと困るので、取りあえず発熱の原因として、溶連菌が関与していることが分かってよかったと思っています。もちろん、心配してされていたお母さんも、抗生剤を使えば症状は速やかに改善するでしょうから、ホッとされることでしょう。
自分の中で治療を組み立て、治療をシュミレーションしても、予想される結果にならなければ、「納得いかない」と考え、何故そうなるかと冷静に判断した方がいいと思っています。


