小児科 すこやかアレルギークリニック

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私のできること
2011年03月19日 更新

今回の震災と原発事故で、新潟県も被災者の方々を積極的に受け入れているようです。

つい先日も千葉の方が「しばらくこちらに身を寄せるつもり」と当院を受診されました。そして、また福島の方も受診されています。

巷では、プロ野球がナイター照明を使って野球をすることの是非が問題になっています。元々プロスポーツは子ども達に夢を与える職業です。タイミングは別として、野球選手は野球で、プロサッカー選手はサッカーを通じて、日本を元気づけて欲しいと思っています。

私も、小児科しかできませんから、診療を通して被災者の方に貢献したいと思っていました。地元の子ども達も守らないといけませんので、地元で診療を続けるしか方法を思いつきませんが、新潟に身を寄せ、何かの縁で当院を受診された被災者の方には、いつも通りのことですが、全力で当たることが私の役目だと思っています。

いつも言っているように、アレルギーの専門医は極めて少ない状況です。これは全国的な傾向であり、たまたま当院を受診されても、ぜんそくやアトピー性皮膚炎が見逃されていれば、正しい診断を理解して頂こうと思っています。

ぜんそくを“風邪”、“気管支炎”、アトピーを“乳児湿疹”、“乾燥肌”と診断されている限りは、過小診断・過小治療で良くなるものも良くなりません。慢性疾患を甘くみてはいけません。ある意味、根深いものなので、それ相当のエネルギーを使って治療しなければ、前には進まないのです。

患者さんから話を聞いて、適切な治療を受けていれば、何も言いません。そうでなければ、患者さんのためにも口出しせざるを得ないのです。当院に来られるのは一時的とは言え、申し訳ないのですが、今回の患者さんは過小診断と判断されました。過小診断で症状が良くならなければ、患者さんが不利益を被ります。これまでかかっていた小児科の先生にとっては“余計なこと”でしょうが、患者さんにとってはプラスになると思っています。

一方の患者さんは、ガイドラインに照らし合わせれば、アトピー性皮膚炎と診断されるのに、診断されていませんでした。合併している食物アレルギーも専門的な指導がなされていませんでした。先程も述べた通り、慢性の病気なので、こちらで治療させて頂き、復旧して地元が落ち着いたら、そちらで継続的に治療を受けて頂く必要があると考えています。

患者さんのことを考えると、「こっちにいるのは一時的なんだから」と主治医のこれまでの治療を尊重すると、これまでもそうだったように症状の改善は期待できないし、子どもを守るのが小児科医の役目ですから、大人の都合を通す訳にはいかないと思うのです。

いつも通りではありますが、アトピーのガイドラインを片手に、アトピー性皮膚炎と診断できること、これまでステロイド軟膏を使われていましたが、なぜステロイドを使うのが説明されていませんでしたので、それも含めて説明しました。

食物アレルギーも、あまり根拠のない対応をされていましたので、今度は食物アレルギーのガイドラインに持ち替えて、食物アレルギーの診断の説明を行いました。ソバは恐いものと思われており、食べさせていませんでしたが、もっと重い症状を起こし得るピーナッツは食べていました。ソバは食べて症状を起こしたことがないので、ソバアレルギーとは診断できないし、そもそもアレルギー検査も行われていませんでした。無駄に除去していた可能性もあり、アレルギー検査で方向性を決めた上で、場合によっては「食物負荷試験」を行おうかと思っています。

アトピー性皮膚炎の特徴はとても痒いことですが、赤ちゃんの頃にひたすら顔や頭を掻いていたそうです。それは赤ちゃんからのSOSなんだと話した時に、目に涙を浮かべておられました。

忙しい診療の中でも、時間を掛けなければいけないと思えば、時間をかけています。医療は手間ひまをかけて誠実に行うものを思っていますので、少しは私のことを信頼して頂けたのかなと思っています。プロは結果を求められます。どれだけ丁寧に話しても、症状が改善させられなければ意味がないと思っています。あとは症状を改善させ、少しでもお子さんや親御さんのストレスを軽減させなければいけないと思っています。

これからも被災の方が当院を受診されるかもしれませんが、私のできる支援として一生懸命やっていこうと思っています。