小児科 すこやかアレルギークリニック

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感覚に正直に
2011年04月02日 更新

アレルギーは慢性の病気なので、大事なのは適切な治療です。

いつも書いているように、過小診断・過小治療が圧倒的に多いのですが、中には過剰治療もあります。

先日、中越のご実家にいる時にゼーゼー言って、地元も小児科で治療をしたそうですが、パルミコートという吸入ステロイドが必要だという旨の紹介状を持って、上越の小児科を受診されたそうです。そこでの誠実でない対応が心配になって、当院を受診された患者さんがいました。

私自身は患者さんに頼られたら、“適切な治療”をすることを心掛けています。小児ぜんそくは1歳で発症し、治る場合は12歳頃に症状がみられなくなることが多いとされ、ただでさえ10年以上の経過があります。

アレルギーの専門病院で修行してきて、普通の小児科の先生よりはそれなりに知識や技術もあるつもりですし、私の中で過小でも過剰でもない治療を心掛けています。当院に移ってこられた患者さんの過去の治療に違和感があれば、申し訳ないですが治療を変更させて頂きます。つまり、過小治療なら治療を強化するし、過剰なら治療を弱めます。それが地域では少ないアレルギー専門医の努めでもあると思っています。お付き合いが長くなりますので、経過をみている中で、やはり治療を強化する必要があると思えば、その時に強化すればいいと考えています。

アトピーの場合は、過小治療がほとんどですので、過剰治療のケースはあまり経験がないのですが、昨日も触れましたが、ステロイド軟膏を何ヶ月も1日2回塗り続けるよう指導されているようなケースでは、敢えて治療を止めてみました。もしかしてぶり返しもあるのでは?と思いましたが、何も起きませんでした。自分の中での違和感が正しかったことになるのかなと思っています。

その点、ぜんそくは時折過剰治療を見かけます。先日も触れましたが、ぜんそくの患者さんが最強の吸入薬を使われた上に、ステロイドの点滴を繰り返され、さらにはステロイドの内服までいっており、親御さんの方が心配になって当院に相談に来られたケースがありました。心因反応が疑われる状況で、ぜんそくの悪化とは考えにくい状況でした。

ステロイドの点滴も内服も必要ないと判断され、吸入ステロイドも要らないだろうと考えました。先程も述べた通り、当院を信頼して下さる限りは付き合いが長くなるでしょうから、必要のないであろう治療を中止させて頂きました。今のところ、そういう治療を続けていた時よりも、かえって症状は減ってきています。もし悪化があれば、それらの治療が症状を抑えていたことになるのですが、そうではないようです。

さきの患者さんもパルミコートが必要だろうかと疑問がありましたので、まずはガイドライン通りにオノンという内服薬で治療を開始させて頂きました。この不安定な気候の中、症状は悪化しておりません。多分、予想するにぜんそくを悪化させやすい気道感染を起こすウィルスが一時的にゼーゼーを悪化させており、パルミコートを必要と考えさせたのであろうと思っています。もちろん、今後内服薬でも症状が抑えられないことが分かったら、治療の強化をさせて頂きたいと思っています。

アレルギーの治療は、専門病院で修行させて頂いた知識と経験をもとに、ガイドラインに沿ったものを行っているつもりです。それは私の中に“感覚”としてあるつもりです。食物アレルギーも何を食べているか問診を進めているうちに違和感を覚えれば、「食物負荷試験という検査があるので、シロクロをつけましょう」と説明しています。まあ、食物アレルギーの場合は、まず100%が過剰に除去されているのですが…。

その“感覚”で触れた場合に、違和感があれば、冷静に見極めて過小なり、過剰と判断し、治療方針を決めさせて頂いております。今のところ、その“感覚”が大きくずれたことはないと思っていますが、患者さんには適切な治療を提供できるよう、努力していきたいと考えています。