小児科 すこやかアレルギークリニック

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こんなところにも差が
2011年05月02日 更新

最近は、当院を初めて受診される患者さんが目立ちます。

患者さんにしてみれば、自分の子どもの症状を改善してくれればよいので、普段かかっている医院でなくても、あまり抵抗なく病院を変えるということはよくあることだと思います。

専門でない先生にかかっていて、当院に鞍替えされる場合、つまずきやすいところはだいたい分かっていますので、判断の誤りにすぐに気付きます。患者さんは、何度も複数の医院を転々とするのは本意ではないでしょうから、ビシッと説明して、理解して頂いています。もちろん、いい加減なことを言うのは好きでないので、ガイドラインを指し示して、私の言うことが間違っていないことを確認して頂いています。

当院には限らないでしょうが、専門医が診れば、適切な治療を開始できますので、次回受診までに9割以上の患者さんの咳や皮膚の症状が改善すると思います。医療レベルの違いを実感せざるを得ないと思います。これまでかかっていた先生には申し訳ないのですが、「ほら、医者には実力の差があることが、よく分かったでしょう?」と言わせて頂いています。

耳にタコができるくらい繰り返していますが、ぜんそくを“風邪”や“マイコプラズマ”、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”や“乾燥肌”と誤診されているケースはかなり多く、しかも必要な説明もほとんどなされていません。

慢性の病気なので、的確に治療しなければ症状は改善しないことがほとんどです。なのに、患者さんが信用して何度も通院しても、同じ薬が出されていることが多いのは現実です。

正しいことをやっていなくても、患者を集めて、とにかく大勢診れば、利益が上がってしまうのが、医療の世界です。当院は、他院で良くならない患者さんがよく受診して下さいますが、20~30分くらい話すこともよくあります。一生懸命やるのが、正直バカらしく思うこともあります。

上越のような田舎は、名の通った医院であれば、間違ったことをするはずがないと思う風潮があり、逆に地元の医療レベルを上げるには、医師の間に知識や技術の差が大きいことを知ってもらうことが重要だと思っています。当院にかかり、1週間程で症状が改善すれば、親御さんも力の差を理解して頂いているとは思いますが、だめ押しの意味もかねて、医師の実力の差を強調させて頂いています。

当院は、よく患者さんからメールが届きます。相談のメールなのですが、通常はメール相談は断る医院が多いと思います。メール上だと情報が伝わり切らず、責任を持った回答ができない、という部分もあるでしょうが、中にはメール相談ではお金にならないと思う医師もいるかもしれません。

私が思うに、メールを下さる患者さんは、相当に悩んでおられるため、かなり的確に状況を書いてくれていますので、かなり正確に答えを書けると思います。

先日、頂いたメールは、もちろんお子さんの相談だったのですが、お父さんが咳が長引くということも書いてありました。この方は市外の方なのですが、地元の内科の先生にも診てもらっていたそうです。あまりに咳が長引けば、大人であっても風邪でないのは明らかと言っていいでしょう。

症状から、私はぜんそくを発症しつつあるのだと思っています。しかし、診断は風邪と言われ、薬をもらっても良くならず、「これ以上強い薬はない」と言われたそうです。

「これ以上強い薬はない」というと、ベストを尽くしているんだけど、これ以上やれることはない、と聞こえます。うがった見方かもしれませんが、いい薬を使ってもよくならない“患者の方が悪い”とも聞こえるように感じます。

敢えて言いますが、私は“医師の方が悪い”ように感じています。何故なら、これ以上の治療を諦めている訳です。頼ってくれている患者さんが、「何とかして欲しい」と思っているのですから、これ以上のことができる専門医に紹介状を書くべきだと思うのです。そうしない医師は、責任を果たしていないのだと思わざるを得ないのです。

以前、あまりの無責任な“診断”に呆れたことがありました。お子さんがぜんそく発作を起こしたり、体調の悪い時に、右や左腕の握る力が落ちるのだそうです。筋力低下を来すのです。地元の小児科の医院にかかってみると「風邪のせいだ」と言われたそうです。常識のある小児科医は、風邪で筋力低下を起こさないことを知っています。本来なら、小児神経の専門医に紹介すべきでした。

また、いわゆる発達障害があり、それ用の薬を飲んでいる患者さんが、副作用と思われる症状がみられたため、やはり子どもの医院さんに相談に行ったら「そんなの知るか」と怒られたそうです。ホームページでは何でも受け入れるように書いてあるから、受診したのだと思いますが、ホームページとやっていることに差があることは往々にしてあるようです。分からないなら、専門医に紹介状を書くべきですが、当院へも含め、まず紹介状を書かない方針のようです。残念な限りです。

私の場合はどうしているかというと、日本の第一人者の先生方に相談して、方針を仰いだことが何度もあります。どうしてもダメな場合は、親御さんの同意が得られた場合ですが、関東の専門病院へ紹介状を書いたこともあります。

親御さんが必死に通ってくれていて、その期待に応えるのが医師の役目であり、応えられなければ、代わりに期待に応えてくれる医師を紹介して初めて、責任を果たしたと言えるでしょう。

私に言わせれば、責任感がないと思える医療をしている医師が少なくないように感じています。私の場合は、アレルギーはそれなりに勉強しているつもりですが、自分の対応できる部分と、難しい部分を知っているので、「これだと、もっと経験のある先生に任せた方がいいだろう」と感じることができます。

これも敢えて言えば、医師には知識や技術の差がある一方で、責任感や良心にも差があるのだろうと思っています。咳の長引くお父さんは、今のところ「これ以上強い薬はない」そうなので、我慢していますが、例えば専門医にかかって、ぜんそくを疑われ、治療を開始して、すぐに症状が改善してしまえば、咳で困らされることはなくなると思うのです。今の医師にかかっている限りは、症状に改善は見込めないと言えるので、その差は歴然です。

紹介してしまえば、自分の医院にかかる患者数が減る訳で、「あの医院はアレルギーが診れない」なんてウワサが立ってしまえば、患者流出につながると考えている計算高い医院さんもあると思うのです。

各医師がもっと自分の限界を知り、患者さんサイドに立つことで、地元も医療レベルは上がるのだと思っています。