小児科 すこやかアレルギークリニック

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2011年07月29日 更新

来月ふたつ講演会の予定が入っています。

ひとつは8月前半で、食物アレルギーのみならず児童、生徒に関してアレルギー全般の話を中越の養護教諭の先生方を対象にお話しさせて頂きます。多くの先生がお集まり頂くように、身の引き締まる思います。

普通、こういう講演会というと総合病院の先生というイメージがあるかもしれませんが、昨年、上越の養護の先生を対象に講演をした、そこからのつながりでお願いされたようです。新潟県には少ないアレルギー専門医として、アレルギー専門病院で研修させて頂き、それなりにこだわって勉強しているつもりなので、私の知識や技術が役に立つのなら、どこにでも出掛けていくつもりです。

幼稚園児、保育園児と違い、小学生、中学生、高校生となりますと、アレルギーはかなり軽快してくるように思います。つまり、食物アレルギーは卵、乳製品、小麦などがだんだん食べられるようになってきて、ぜんそくは風邪を引いてゼーゼーを繰り返していたのが落ち着いてきて、アトピー性皮膚炎は湿疹が限局的になってくるように感じています。

成長とともに体も強くなっていくからと言っていいでしょうが、平成16年の全国調査では、各アレルギー疾患の頻度は、ぜんそく5.7%、アトピー性皮膚炎55%、アレルギー性鼻炎9.2%、アレルギー性結膜炎3.5%、食物アレルギー2.6%、アナフィラキシー0.14%となっています。多分、成長とともに増える鼻炎と結膜炎は園児より頻度は高いでしょうが、その他の病気は、減っているのだと思います。

しかし、それでもそれなりの頻度でアレルギーの子がおり、病気の症状で悩まされていると思うのです。

ぜんそくは、小学生以降になるとかなりゼーゼーしにくくなりますが、一部の重いお子さんは発作を起こして入院することもあるでしょうし、体育の時に運動誘発ぜんそくといって呼吸困難を来すこともあります。また、アトピー性皮膚炎の重症度は、体における湿疹の面積の広さで表されますが、未だに広範囲で重症と判断されるお子さんもいますし、汗をかいて体を掻きむしったり、湿疹の状態が思わしくなく、この時期だとプールに入れないなんてこともあると思います。

食物アレルギーは、卵、乳製品、小麦を食べられない子は、かなり減ってきますが、アレルゲンが変わってきて、ピーナッツなどのナッツ類、魚、甲殻類、ソバ、果物などの除去をせざるを得ないお子さんも出てきます。卵、乳、小麦も0とはならず、微量でもアレルギー反応を起こしてしまうお子さんもいます。

食物アレルギーは、ぜんそくやアトピーと違い、体調の善し悪しにかかわらず、常日頃から3食とおやつの時は注意が必要です。学校で給食がある限り、除去は守らなければなりません。あれこれ除去品目が多いと、もう大変です。そう考えると、無駄な除去は極力減らすべきでしょう。そうなった時に「食物負荷試験」は欠かせなくなってきます。

これらのアレルギーはいずれも慢性疾患であり、すぐには治りません。しかも、冒頭に示したように、小学生から高校生の間にこれだけの頻度があり、学校生活を送る上で何らかの制限を受けている可能性があるのです。

成長ととも軽快する傾向にはあるものの、学校では養護の先生、普段はかかりつけ医が責任を持って見守っていく病気です。

先日も、学校生活管理指導表のアトピー性皮膚炎のところで重症度が重症となっていれば、少なくとも適切な治療を受けていない可能性があるということを書きました。アトピーに関してはそう言えますが、ぜんそくも体育や部活で運動誘発ぜんそくを起こしやすければ、治療が適切でない可能性があります。つまり、治療を受けていない、もしくは医師の治療が弱いということを考えなければなりません。

場合によっては、医師の指導や治療不足で、親御さんも本人も治療を諦めているケースもあると思うのです。専門医が対応することで、病状が一変することもあります。

今回、養護教諭の先生方にアレルギーの話をする機会が与えられたことは、過小治療や指導不足で苦しんでいる子ども達を救うチャンスだと思っています。地方の方だと医師にかかっていれば、それで十分と思っている方も多いでしょうが、専門、非専門では大きく変わることも知って頂かなければならないと思います。

あまり日もないので、準備を始めています。と同時に、30日(土)にも院内勉強会があり、その準備も進めています。アレルギーは知っているようで知らないことが多いと思われ、啓発活動が欠かせません。

開業医にもいろいろありますが、アクティブに活動する開業医でありたいと思っています。