小児科 すこやかアレルギークリニック

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例え話
2011年09月22日 更新

いつも言っているように、食物アレルギーの専門医はかなり少ないのが現状です。

当院の場合、遠方からも受診がありますし、市内からも多くの患者さんが来られており、少しは頼りにされているのかなと思っています。

食物アレルギーのガイドラインには、アレルギー検査は当てにならないことも多いので、「食物負荷試験」をして何が食べられ、食べられないかをなるべくハッキリさせ、食べられるものは食べてもいいという方針を打ち出しています。

実際に「食物負荷試験」をやっている医療機関はかなり少数ですから、ガイドラインを守っていないことになります。ガイドラインは、食物アレルギーに関する「法律」のようなものなので、負荷試験をやらなければ“法律違反”をしていると言っても過言ではないですが、何らペナルティもないため、アレルゲンを食べさせようとリスクを抱えるようなことはしない医師が多いのだと思っています。

もう少し強制力を持たせた方が患者さんのためになると思うのですが、医師の裁量権といいますか、思った通りの治療ができることになっています。これだけ医学が進歩してくると、特に小児科はこなさなければならない分野が多いため、すべてソツなくこなすことは不可能に近いと言えます。ガイドラインがその助けになるはずですが、守られていないケースが多いのが現状です。

患者さんのために最善を尽くしたいと願い、根拠のある医療をやろうと思う医師が多ければ、必然的にどの医師も同じことを言うはずです。ところが、そうではない現実があります。

例えで言えば、ある患者さんが何かの手術を受けることになったとします。

Aという医師は手術が上手でなかったとします。もし失敗しても「最善を尽くしたが、手術が難しかった」と言うと思います。患者さんは、その医師を信用していれば、「仕方なかったんだ。運命だったんだ。」と納得してしまうと思います。

手術が上手なBという医師であれば、難なく手術が成功したはずだったでしょう。確かに患者さんは「あなた、手術は上手ですか?」とか「過去に何例の手術をして、そのうちどれだけ成功しましたか?」とはまず聞けません。

最初にかかっていたのがB医師であれば、何の問題もなかったはずです。A医師に最初にかかったばかりに、うまく行かずに終わってしまうこともあると思うのです。

残念ながら、医師には知識や技術の差があります。特にその手術をやりなれているかどうかによっても、大きな差が出てくることでしょう。手術のように成功と失敗がハッキリしていると、「事前にいろいろ調べてB医師に手術を頼んでおけば良かった」と後悔することになってしまいます。

日本人の特性か、医師を信用し過ぎるきらいがあるように思います。いや、私も最初は医師なら誰でも、患者さんのために献身的に誠心誠意頑張ってくれるものと思っていました。しかい、ぜんそくを“風邪”や“マイコプラズマ”、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”や“乾燥肌”と誤って診断し、治療が間違っているため症状が改善しない患者さんに更に同じ薬を出し続けているようなケースをあまりに多く診て、考えが変わりました。

やや極端に言えば、ちょっと疑ってかかるくらいの方が丁度いいのかもしれません。ネットなどで事前に調べていき、キチンと納得のいく説明をやってくれる医師であれば信用できると考えた方がいいと思います。

敢えて言いますが、誤った診断を繰り返しているのに、はやっている医院さんもあります。これは、医療は“宗教化”しているからだと思います。その先生しか見えなくなっているのでしょう。残念ながら、手術のない小児科は、診療の成功と失敗が分かりにくいため、誤診されていても気付かないことが多いと思います。患者さんが一方的に信用しているだけとしか言えないようなケースもよく見かけます。

特に小児科の場合は、子どもを守るには「セカンドオピニオン」のように他の医師にも診察を仰ぐことをお勧めしたいと思います。治療方針が同じであればいいのですが、異なれば、どちらかが正しくないことを言っているのだろうということになると思います。

ただ、食物アレルギーは詳しい小児科医が非常に少ないため、2人に話を聞いても、2人ともアレルギー検査だけで食べられる、食べられないの判断をしてしまうかもしれません。そこは要注意です。

手術を受ける患者さんは、誰も失敗して欲しくないのですから、手術を行なわない内科系の小児科は、「成功」を勝ち取るには、医師の言っていることを冷静に見極めた方がよいと思われ、患者さんもそれなりの対応をしなければならないと思っています。