私の場合、診療が終わって自宅に帰ると、一日の疲れでヘロヘロになっていることが多いのが正直なところです。
夕食を終えて、「あー、疲れた」とベットに横になるといつのまにか寝てしまい、深夜に起きて活動します。全くの“夜行性”です(汗)。
先日も、話し合いのためのスライド作りを夜な夜な行なっていました。それなりに満足いくものができなければ、安心して眠れないため、睡眠時間が短くなってしまいますが、それは致し方ありません。いつも翌朝ギリギリまで寝ていて、8時半には食事を食べ終え、仕事に出掛ける毎日です。
診療が始まると、没頭してしまいます。最近はRSウィルスが多く、ぜんそくの調子を崩すお子さんも多いし、中にはマイコプラズマも混じります。それぞれおなじ「咳」の出る病気ですが、治療法は異なりますので、RSを疑えば、鼻水をもらって検査したり、マイコプラズマを疑えば、胸のレントゲンを撮ります。聴診で喘鳴が聞こえれば、吸入をして音の改善を確認したりと、一人の患者さんに再度診察室に入ってもらい、結果説明やもう一度胸の音を聞き直したりしています。
それに食物負荷試験が加わり、熱の続くお子さんも診ることになるので、昼休みをほとんど取れないこともよくあります。昨日は、たまたま早めに午前中の診療が終わりました。
通常なら、久々にゆっくり昼休みを取りたいところですが、電話するところがありました。
私の目標は、新潟県のアレルギー医療のレベルアップです。とりわけ食物アレルギーに興味を持っている医師が少ないので、相当“停滞”しています。食物アレルギーの最新情報を、親御さんや園や学校関係者の方々に知って頂く必要があります。
今年も12月に入り、2011年もあっという間に通り過ぎさってしまうのでしょうが、今年は念願の佐渡上陸を果たしました。
8月末に佐渡の養護の先生を対象に、食物アレルギーの講演を行いました。当院には、100キロ離れたような遠路から受診してくださる患者さんもいますが、さすがに佐渡から船を使って受診された患者さんはいません。佐渡の小児科医は人数は限られますが、私も知っていますが、いい先生が多いのです。ただ、食物アレルギーで困っている患者さんは少なくないでしょうから、最新情報を知って頂く必要がありました。
こちらから乗り込んでいく形で、「食物負荷試験」などの話をして、いろいろと知って頂くことができたと思います。しかし、私にはやり残したことがありました。8月の講演は小学校、中学校、高校の児童生徒を対象にしていましたので、園児への情報伝達はできていなかったのです。
「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」は園児が対象になっているため、場合によってはエピペンを使用することなどトピックスもあり、知っておいて頂くことは沢山あります。この2011年の“心残り”を何とかしたいと思っていました。ただ、如何せん、佐渡の園関係者の知り合いはいません。
ここはある程度、図々しくならなければならないと、ある園に電話をかけてしまいました(汗)。予想通りと言うか、ガイドラインの存在や、負荷試験のこともご存知ありませんでした。園の先生も、いきなり知らない人から電話がかかってきて、ビックリされたとは思いますが、患者さんは日本の第一人者の先生が推奨する“標準的”なレベルの医療を受ける権利があります。それがなされていない限りは、園や学校、地域に働きかける啓発活動は必要だと思っています。
現在の食物アレルギーの対応などいろいろ話していたら、受話器を置くまでに35分経っていました。ちょうど午後の診療が始まる時間です。昼ご飯を食べないまま、午後の診療に突入せざるを得ませんでした(涙)。
多分、いずれ食物アレルギーの勉強会を開催してくださると思うので、その時は持てる知識を存分に話の中に込めたいと思っています。県内には専門医が非常に少ないため、かなり古い対応をされている地域も多いと思うので、その他の地域にもいきなり勉強会を持ちかける作戦も「あり」なのかと思ってしまいました。
私の診ているエピペンを処方している患者さんを守るために、エピペンを預かってもらえるようにいろいろなところに働きかけていますが、その前に地域の啓発も大事だろうと思っています。
そうそう、園の先生に電話している時に、結構気になったのだろうと思いますが、やや聞きづらそうに「お代は?」と聞かれました。「いりません」と答えました。別にお金のためにやろうとは思っていないからです。ただ、それも現実問題として、そういう訳にもいかないでしょうから「交通費だけで結構です」と答え直しました。
そのまま午後の診療になだれ込んでしまったのですが、当院の場合、途切れることなく患者さんが受診されますので、ノンストップで夕方まで診療が続きます。他院で「気管支炎」と診断されながら、何故かぜんそくの治療をずっと行なわれていた患者さんも新患として受診されましたが、こういう患者さんが来られると、じっくり時間をかけざるを得ません。2~30分話さないと気が済まないのです。
結局、診療が終わったのが午後6時50分過ぎでした。そこから昨日も触れた「話し合い」に突入しました。それも全て終わり、帰ったら8時を回っていました。夕食を食べ終わったのが8時半ですので、本当に12時間ぶりの食事にありつけた訳です。
自分で仕事を増やしている部分もあるのでしょうが、自分の医院の収益を増やすために啓発をやっている訳ではないし、そんなレベルの低いことをやろうとも思いません。私の知識も完璧ではありませんが、地域の啓発には役に立てて頂ける分くらいはあると思っていますので、時に多少は図々しく、様々な方面にアプローチしていきたいと思っています。


