小児科 すこやかアレルギークリニック

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一石を投じる
2011年12月20日 更新

当院は、真面目に医療に取り組んでいるつもりです。

そうなると当然のことですが、一人当たりの診察時間が長くなるのは避けられません。と同時に、待ち時間も長くなります。待ち時間が長いという理由で当院の受診を避けている親御さんもいらっしゃると思います。

昨日も触れましたが、「この患者さんにはキチンと話しておかないといけない」と思えば、多少時間がかかろうと説明しています。そうしていない医院さんも少なくないので、当院が同じことをしていれば、地元の小児医療のレベルアップは望めません。

開業してみて、ホント「いろんな医療があるんだな」と思い知らされています。医者も様々、患者も様々です。

いろいろ質問されると嫌がる医師もいます。素人で分からないから、子どものことが心配だからいろいろ聞きたいのに、それをさえぎる医師もいます。「同意」を得るのが今の医療の基本なのにです。また、ぜんそくを風邪やマイコプラズマ、アトピー性皮膚炎を乳児湿疹などと診断し続けている医師もいます。長年そうやっているので、修正が難しいのかもしれません。

医療をコンビニのように捉えている親御さんもいると思います。待ち時間が短く、風邪薬さえもらえればそれでいい、という考え方です。ただ、そこには何も生まれない、と思います。

良くならないと、慌てて当院を受診される方も多いのです。でもそれは「チャンス」だと思っています。医師の教育は難しいですが、患者さんは話せば通じることが多いと思っており、例えば、ぜんそくを見逃され“風邪”と診断されている患者さんがいるとします。「風邪じゃないから、風邪薬が効かないんですよね?」と言っています。

あまりにひどい対応、つまり延々と同じ薬を出し続けられている場合は、「私なら症状が改善されなければ、自分の診断が間違っているのではと心配になり、治療を見直します。同じ薬を出し続けるのは、良くなって欲しいと言う気持ちがあるのでしょうか?。」と言わざるを得ません。そこで親御さんも、医療レベルの違いや医師の良心の差に気付かれるのだと思います。

どの医院も良心的に、専門的に医療をやれば、医療レベルに差は出ません。でも現実はそうではありません。その差を知って頂くのが、地元の医療レベルを上げる第一歩だと思っています。これも私の仕事のひとつだと思っています。

待ち時間を短くする努力も必要でしょうが、先日のように午前中だけで100人近くも患者さんが受診されると、どうしようもありません。

軽い人には時間もかかりませんが、大勢受診があれば、当然具合の悪い患者さんも含まれます。熱が長引いていれば、採血したり、レントゲンを撮ったりします。外来治療が難しいと判断すると、病院に電話をかけ、引き受けてもらえるか連絡をとらなければならないし、紹介状を書くのにも時間を取られます。チョコレートを4個くらい頬張り、休む間もなく午後の診療に突入することになります。

そうやっていると、普段は近くの医院にかかっていて、調子が悪くなると当院を受診される方も出てきます。本来なら、予防接種を受けているようなかかりつけ医が、病気が軽い時も重い時も責任を持って対応するのが筋ですが、そういう時だけ当院を受診される方もいらっしゃいます。

軽い病気を多く診て、予防接種を多くやるのが医院の経営的には有利です。そういう意味では、当院の立場は“損な役回り”と言えるのかもしれません。ただ、親御さんはかかりつけ医を「私の先生が一番」なんて思っているでしょうが、有名だから素晴らしい、良心的な医療をしているとは限らないことを経験上知っています。

いろんな意味で、一石を投じて医療について考えてみて頂きたいと思っています。