小児科 すこやかアレルギークリニック

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これは使える!
2011年12月29日 更新

少し前に「加工食品のアレルゲン含有量早見表」が発表されたことに触れました。

その日のうちに、ある大学病院の先生から入手法を問う電話があり、ビックリしました(汗)。のどから手が出るくらい欲しいと思っていたのは、私だけではなかったのですね。

ニュースで仕事納めの話題が流れていましたが、当院も28日が今年の仕事納めでした。28日は水曜でもともと診療は半日ですので「食物負荷試験」は実施していませんが、年末ギリギリの26日、27日まで負荷試験をやっていました。我が子のために、「食べられるものは食べさせてあげたい」という親御さんの気持ちには沿う努力をしないといけません。

食物アレルギーの診療をやっていると、卵や牛乳アレルギーがあると、それを除去することだけでも大変だと思います。何故なら卵や牛乳はいろんなものに含まれているからです。ただ、輪をかけて難しいのは、小麦アレルギーを合併している時でしょう。

小麦は、うどんやラーメン、パンなどの主食に使われているし、ビスケットやクッキーといったお菓子にも使われています。軽い小麦アレルギーならまだいいのですが、重症だと小麦は一切除去せざるを得ません。食生活はかなりの制限を受けると思っています。

当院は、頻度の高い卵アレルギーでは、卵を微量に含むクッキーやカステラを積極的に食べてもらうように負荷試験を実施しています。ただ、ここで重症な小麦アレルギーを合併している場合はどうでしょう。クッキーもカステラも小麦を多く含むため、負荷試験には使えません。

重症な小麦アレルギーがあると、食べるものに制限が出ることのほかに、なるべく積極的に食べさせたいと思い負荷試験をしようとしても、そちらにも影響が出てしまい、「何を使って負荷試験をやろうか」と頭を悩ませるのです。

私の悩んでいる卵に重症な小麦アレルギーを合併している場合、小麦はビスケット程度でも食べられないことは分かっていますが、卵白がクラス4だったりします。何とか卵製品を食べさせたいと思い、卵焼き(これなら小麦は含まれていない)で負荷試験に挑戦したこともあります。

卵白がクラス4でも、卵焼きは食べられることも意外とあります。でも負荷試験の途中でアレルギー症状が出てしまいました。もっと卵成分の少ないものはないかと考えていました。

先日、「加工食品のアレルゲン含有量早見表」について触れましたが、これの良いところは、卵、乳、小麦、大豆の4項目につき、どれくらい含まれているかが書かれているのです。

卵の含有量が多くなく、あわよくば小麦の含まれない食品があるかどうか早見表を眺めていると、ありました。「ハム」です。他のメーカーは分かりませんが、この早見表には、メーカー名と食品名が固有名詞で書かれています。それによると、先程の私の注文に見合う食材といえば、そのハムがそれに相当する訳です。

先日、そのハムを使い、卵と小麦アレルギーのある患者さんに負荷試験を行ないました。卵アレルギーも決して軽くないため、口の周りに発赤が見られましたが、規定量を無事に食べることができました。

最近は、「なるべく食べさせる」ことになっているので、私が気付いていなかっただけかもしれませんが、これまで悩ましかったこんなケースでは、ハムが使えることを知りました。

これまでは小麦も卵も完全除去とせざるを得なかったので、これは使える!と思った次第です。この早見表を使えば、もう少し幅のある負荷試験をできるかもしれず、積極的に利用していきたいと思っています。