小児科 すこやかアレルギークリニック

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食物負荷試験、再開します
2012年03月05日 更新

最近、食物アレルギーの診断書を持って来られる患者さんが増えてきました。

まもなく新年度が始まります。だいたい1年に1回診断書の提出を求められることが多いので、この時期に集中しやすいのだと思います。

先月放映された地元のテレビ局であるテニーの「医療の広場」という番組で解説しているように、食物アレルギーはその時点でどこまで食べられるかを判断する必要があります。

どういうことかと言えば、いつも言うようにアレルギー検査の結果だけでは食べられる・食べられないの判断はできません。とは言え、アレルギー検査の結果が高ければ、食べて症状が誘発される可能性が高いのは事実です。

一般的に、卵や乳、小麦は治りやすいアレルゲンとされます。確かに卵アレルギーの赤ちゃんは聞きますが、卵アレルギーの大人の話はまず聞きません。1年前に卵製品を食べられなかったからと言って、今年は食べられるようになっているかもしれないのです。アレルギー検査の値も1年前よりは下がっているかもしれないし、0歳、1歳、2歳以上と成長につれて、同じ値であっても食べられる確率が上がるというデータもあります。

まとめると、アレルギー検査の値は経過とともに下がることが多く、お子さんの身体も年々強くなり、アレルゲンをうまくこなせるようになる可能性が高まります。ですから、特に乳幼児の場合は、「どこまで食べられるか」というのは常に変化するため、その時点、その時点で判断していかないといけないということなのです。

この時期になると、必ず食物アレルギーの診断書の記載を求めて受診される患者さんがおられますが、昨年と同じ内容にならないことも多いし、親御さんに話を聞いて変化がないと思っても、「食物負荷試験」をやってみると食べられるようになっていることも結構とあります。

食物アレルギーは、医師から診断されると一生、卵が食べられないものと思っている親御さんもいらっしゃいますが、そうではないのです。特に治りやすいアレルゲンは、「食べられるようになるでしょう」というだけで、安堵の表情をみせる親御さんは結構多いのです。

先日、ある小児科さんにかかっていた患者さんが、食物アレルギーの相談に来られました。卵白の値がクラス3くらいでしたが、別の医療機関に紹介されたようです。

親御さんは園に提出する食物アレルギーの診断書が欲しかったのですが、互いの医療機関で診断書を「あちらで書いてもらいなさい」と言われ、困り果ててしまったそうです。そりゃ、診断を書けば、何か起きたら責任が生じますので、最近はリスクを避ける医師も多く、診断書を書きたがらないのはうなずけます。ただ、一番迷惑を被っているのは患者さんです。

この医院さんは、当院が食物アレルギーを専門に診療していることをご存知なのに、当院に紹介して下さらないのは、とても残念なことです。敢えて言いますが、この近隣では当院が食物アレルギーを専門的にやっていることは多くの保育園、幼稚園がご存知のため、逆に自分の立場を悪くする可能性すらあることに気付いて欲しいと思っています。

きっとこんなケースは氷山の一角で、患者さんはまだまだお医者さんの言うことは間違いないと思っており、おかしな指導をされても気付いていない患者さんもまだまだ少なくないと思っています。当地では「食物負荷試験」が“封印”されていますので、患者さんの多くが、まだこの検査の存在自体を知らないことが多いのです。

今回の患者さんの場合も、当院のことをご存知なかったようで、私の出演したテレビ番組をみて受診されたようです(汗)。私は医院の利益を上げようと思って、食物アレルギーに力を入れている訳ではありませんので、もっと知名度を上げる努力をしないといけないのだろうと思っています。

「食物負荷試験」を再開する話をしましたが、12日(月)からと思っています。既に予約を受け付けています。インフルエンザの患者さんがまだ受診されることもありますが、感染に気をつけながら「食物負荷試験」をやっていきたいと思っています。

なお、春は検査のニーズの高いので、月、火、木、金曜と週4日受け付けます。水と土曜にやらないのは、当院の診療が半日だからで、万が一、午後からアレルギー症状が出ても対応できなくなってしまうことを考えてのことです。

地元の食物アレルギーの患者さんのためにも、「食物負荷試験」の存在を知って頂き、“封印”を解放できるよう日々努力していきたいと思っています。