小児科 すこやかアレルギークリニック

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怖いくらい
2012年03月14日 更新

13日も「食物負荷試験」をやりました。

患者さんは3人おり、それぞれ卵、牛乳、小麦にアレルギーをお持ちでした。通常なら、順番に加熱全卵1個、牛乳200ml、うどん100gを食材に使うのですが、卵と小麦アレルギーのお子さんは症状が重く、これ程の量は食べられないだろうと判断し、昨日も触れたように加工品を使った方法を選びました。

いずれも症状は誘発されず、負荷試験をクリアしました。負荷試験は、ともするとアナフィラキシーを起こす危険性があります。逆に症状が出たところで、“ここが限界”と分かるのですが、それがメリットでもありますが、デメリットでもあります。症状が出てしまうと、本人や親御さんが「食べること」を怖がってしまうことがあるのです。

ですから、負荷試験で私のこだわっているポイントは「なるべく症状を出さないこと」に尽きます。確かに、“限界”は分かりませんが、「食べられる範囲内で食べさせてあげたい」と強く思っています。

実は、今回の小麦アレルギーの患者さんは、主要アレルゲンはアレルギー検査でいうとその多くがクラス6です。小麦は「加工品ながらよく食べられたな」と思いますし、親御さんも遠路遥々私を頼って受診して下さっており、良かったと思っています。

相当気をつけていても、アナフィラキシーは起こる可能性はあります。患者さんとのトラブルになり兼ねませんが、母の笑顔を見るたびに「負荷試験を続けなくては」という気持ちになります。

さて、話は変わりますが、皆さんはテレパシーを信じますか?。

昨日、大阪のアレルギーの専門の先生から手紙を頂きました。私なんかよりもずっと有名なアレルギーの専門の先生です。以前、私の診ていたぜんそくのお子さんが大阪に転勤することもあり、紹介状を書いたこともあります。患者さんの紹介かなと思い封を開けてみると、9月に開催される小児アレルギー学会に関する内容でした。

全国的に開業医で多数の負荷試験をこなしている紹介はさほど多くないと思いますが、昨年の学会で負荷試験を広げたいがために、「開業医でもこれくらいできる」という趣旨の発表をさせて頂きました。その甲斐もあってか、9月の学会で、開業医とアレルギー診療という感じのシンポジウムを設けるので、開業医の立場で負荷試験の話をして欲しいというものでした。

実は、昨日、一昨日とデータ入力をしていると書きましたが、この学会に向けてという意味合いもありました。食物アレルギーの専門医はかなり少なく、要は非専門医の先生が多くの食物アレルギーの子ども達を診ているのです。負荷試験なしに食物アレルギーの診療はできないとさえ言われていますが、そのほとんどのケースで“負荷試験のない”医療が行なわれています。

私の外来で行なっている、加工品を使った負荷試験はアナフィラキシーを起こす可能性が低く、非専門医の先生でもやろうと思えばできるものなので、非専門医の先生でもこういう形で負荷試験をやって欲しいという提言を一般演題で発表したいと思っていました。

それが学会のシンポジウムで、私の思っていた通りの趣旨の発表をお願いされた訳ですから「テレパシー」とか「以心伝心」があるのかと思いますし、本当に怖いくらいです。

全国学会で少しは注目されるでしょうから、全国の食物アレルギーの正しい医療をやりたいと思っている小児科医の先生に参考になればと思いますし、それを願っていましたので、本当の願ったり叶ったりです。

これまでは一般演題で「発表させて下さい」という立場だったのですが、一応、招待される形なのかなと思いますし、とても光栄に思っています。俄然プレッシャーもかかりますが、とりあえず、これまで当院で行なってきた負荷試験の約1000件のデータの入力を急がなくてはなりません。

当院のやってきたことが日の目を見そうで、もっともっと頑張らなければならないと思っています。