小児科 すこやかアレルギークリニック

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負荷試験と同じ
2012年03月19日 更新

17日(土)は診療の後に「気道過敏性試験」をやりました。

これも「食物負荷試験」とやっていることは同じです。どういうことかと言うと、食物アレルギーの場合、アレルゲンを食べて症状が起きる訳ですから、疑われた食品が複数ある場合、特定する努力をしなければなりません。その時に医師の目の前で食べさせてみて、症状が誘発されれば、原因を特定できるということになります。

ぜんそくかどうかを特定する時に「気道過敏性試験」を行なうことがあります。例えば、やたらと咳が長引き、百日咳やマイコプラズマなども否定的で、ぜんそくかどうかを調べる目的で行ないます。

ぜんそくの患者さんは、風邪を引いたり、ホコリを吸ったりすることでぜんそく発作が誘発されます。他の人に比べ、気管支が過敏な状態なのです。そこで発作を誘発する薬を薄いものから順に吸入してもらい、途中で発作が起きれば、気道(気管支)が過敏であることが証明されます。ぜんそくのない人は、いい意味で気管支が“鈍感”なので、発作を誘発するような薬を吸入しても何も起きないのです。

ただ、こんな風にぜんそくを診断することはまずありません。何故なら慢性的な病気なので、過去に典型的な症状を繰り返していれば、ぜんそくと診断されるからです。

土曜に何故その検査をやったかと言えば、食物アレルギーで言う、「その食品を食べられるようになったか」を確認するためです。

ぜんそく発作を起こしやすい患者さんは、発作により夜眠れなくなったり、学校や園を休んだり、運動で症状が出たりと日常生活に障害が出ます。重い患者さんは、継続的に治療を行ない、発作を予防します。発作を起こしにくいクセを付けるためです。残念ながら、すぐには治る病気ではありませんが、長期間症状が出ない状況になれば、「続けてきた薬を止めていいのではないか?」という疑問が出てきます。

当院では、ぜんそくの治療を中止してよいか判断するためにその検査を実施しています。多分、全国でも専門病院くらいしかやっていない検査だと思っています。当院のコンセプトは、「開業医でもこれくらいできる!」ということを患者さんに提示することです。

「食物負荷試験」も患者さんは受ける権利があるのに、非専門医の先生方がそれに一切触れずに、検査が亡きものにされているのは許し難いと思っています。だったら「本当はこんな検査があるんだよ」と指し示す必要があります。

最近、アレルギー専門医の間でも、「食物負荷試験」が拡大しています。これまでやっていなかった先生が「根拠のある医療をやらなければならないよな」ということで、始めています。

新潟県は、開業医で「食物負荷試験」をやっているのは、極めて少ない状態です。でも全国規模で見るとそれなりいるはずです。今回の「気道過敏性試験」となると全国で開業医でやっている医師と言えば、数えるほどしかないと思っています。そこまでやるのが、私のこだわりでもあります。

これまで私を信頼して、何年も治療に通ってくださった患者さんには、“誠意”でお返しするしかありません。患者さんも私も考えていることは、ただひとつ。「ぜんそくが治って欲しい」ということです。小児ぜんそくは重くなると治りにくいため、私が診ているから治るとは限りません。ただ気持ち的には100%治すつもりで取り組んでいます。

気道過敏性という性質は、そう簡単にはなくなりません。私が診ていて、「そろそろ治療を止めていいかな?」と思う患者さんには、「気道過敏性試験」をやりませんかと切り出しています。

土曜は2人の患者さんを検査しました。一人当たり1時間程かかり、土曜の診療後にやっています。半分ボランティアのような感じです。1人のお子さんは、残念なことに、途中で咳き込みがみられ、軽い発作が誘発されてしまいました。治療を中止してはいけないと判断されました。もう1人は、何も起きませんでした。

2人ともここ数年は、発作らしい発作がみられていなかっただけに、とても残念な結果でした。ただ、気管支がまだまだ過敏であるということが証明された訳ですから、「治療を止めて様子をみましょう」とは言えません。この検査をしていない多くの医師が、「落ちついているので治療を中止していい」と言うと思われ、そういう意味では気管支の状態を正しく評価して、治療は中止しない方がいいと言う結論に至ったので、放置して再悪化し、治療のし直しになるというよりは良かったのだろうと思っています。

今週末も、この検査が入っており、プライベートな時間を削ることになりますが、私が細々ながらこういう医療をやることで、地元の医療レベルが上がってくれればいいなと思っています。

地元は、まだ「お医者さんの言うことは全て正しい」という風潮があり、驚くほど低レベルの診療を見るたびに「そんなことはないです!!」と伝えたい思います。そんなこともあり、私としては専門医と非専門医の言うこと、診療レベルのギャップを知って頂くことは患者さんを救うことと同じと感じていますし、その努力は続けなければいけないと考えています。

19日(月)は、県外から大学の同級生で、真面目な小児科の先生が当院の診療の見学に来られます。患者さんにはご協力をお願いしたいと思っています。