東日本大震災で生じたがれきの処理が問題になっています。
遅々として進まないため、国が各都道府県に処理を要請したところ、一部「心配だから受け入れたくない」などという意見もあり、混乱しているようです。ニュースによると新潟県では新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、新発田市が受け入れ準備を進めているそうです。他よりもだいぶ積極的なのかなと思います。個人的には、困難な時は大人が力を合わせて対応していくべきだろうと思っています。
4日、私の患者さんでエピペンを持っている長岡市在住のお子さんが、この春小学校に上がるということでエピペンの取り扱いについて小学校まで出向き、お話ししてきました。
職員の全員が参加して下さいました。重症な食物アレルギーの患者さんを受け入れるのは学校として初めてのようで、エピペンのことを聞いたこともないと言う方もいらっしゃったでしょう。多分に危機感もあったことと思います。
国が特に重症な食物アレルギーの患者さんに対応するために、学校職員がエピペンを使用してもいいという方針を打ち出しました。さすがに時代の流れで、小学校や中学校は受け入れを拒否するところはまずないようです。
ちなみに、保育園や幼稚園は私の働きかけもあってか、当院の近隣の市では預かってくれるのですが、少し離れるとまだまだ無理解が多く、患者さんのために私も相当頑張っているのですが、遅々として進まないのが現状のようです。
やはり、周囲の大人がキチンと理解し、子ども達を守ろうという姿勢が重要です。当然のことながらそれを進める上で、小児科医の力も必要ですが、この辺に関して無理解な医師がいるのも事実で、更に普及しないのが現状です。
6日(金)の診療は予定通りには終わりませんでした。感染症の減少に伴い、患者数の減っている医院さんも多いでしょうが、当院は市内外からアレルギーで困っている患者さんが大勢受診されています。診療が終わるはずの18時半から“予定”が入っていたのですが、診察が終わりませんでした…。
その予定とは、上越市内の小学校の先生に来て頂き、やはり食物アレルギーの現在の考え方と、アナフィラキシー時の対応をお話しすることでした。お待たせしてしまいましたが、19時近くになって始めました。
勤務時間外でしょうが、学校側から5人の先生が参加してくださいました。話すことは水曜日に長岡市で講演したことと同等ですが、患者さんが何を食べてどのような症状を起こしたかは異なります。食事の制限も違います。当然、内容を変えて話す必要があります。
前半は、食物アレルギーのガイドラインに沿って話しました。多くの医師がアレルギー検査の結果のみで食べられる・食べられないの判断をしていますが、それは正しくないことを理解して頂くことが重要です。大勢の医師がそう言っていますので、多くの患者さんや学校関係者がそうだと思い込んでいます。いや、思い込まされています。
こういう話す機会があれば、誤った考えを正すのも、正しい知識を広めたいとする私の役目でもあります。誰が正しいことを言い、誰がそうでないことを言っているかを知れ渡らせなければ、上越市の医療レベルは上がってきません。
ここぞとばかりに「食物負荷試験」の話もしました。多くの医師が負荷試験のことを“封印”しているので、残念ながら地元には食物アレルギーの正しい考え方がなかなか広まらないのです。
後半は、アナフィラキシー時の対応についてです。学校の先生が聞きたいのは当然のことながらこちらの方でしょう。
学校の先生からすれば、エピペンなどの対応は、言い方が適切かどうか分かりませんが、食わず嫌いになっているのかなと考えています。必ずしも先生方がエピペンを使う必要はなく、重篤な症状を起こしてしまい、救急車も親御さんもすぐには来られない状況では、救命する人がいないので、その時が先生方の出番なのです。
エピペンの使い方は難しくなく、あとは投与のタイミングの問題です。こんな時に使わなければ、逆に問題になるという状況で使って頂きたいのです。これまで何回もこういう話をしてきましたが、多くの先生方が「ああ、こうすればいいのか」という表情を浮かべてくださいます。
当院では数十人にエピペンを処方しており、操作法を話すのに、当院に来て頂くか、こちらから出掛けていくことにしています。まだ、全員にはできていません。提案しても、無理解から暗に断られたケースもありますが、それはどうかと思います。そういった一部を除き、多くの大人が学ぶ姿勢をみせて、取り組んでくださっています。
いつも言っているように、特に食物アレルギーは大人の理解がなかなか進まず、患者さんやその家族が必要以上に疲弊する現状があります。医師の努力不足もあると思いますが、主治医ならもっと積極的にかかわるべきです。国がエピペンだけでなく対処の内服薬も取り扱うよう薦めていますが、知らぬ存ぜぬを貫き通す園も多く、誤食は起きてしまうものなのです。そうなっても何もできないでは、親御さんも園側もお互い困るはずです。
食物アレルギーの分野に関しても、大人が力を合わせて、対応すべきであろうと思っています。


