今は25日の2時過ぎですが、夜な夜なスライド作りをしています。
本当は、昨日の続きの「患者会を作ろうと思う その2」を書こうと思いましたが、ここ最近続いているエピペンの講習のスライド作りを優先せざるを得ません。
今月は4日の長岡市、11日の柏崎市、18日の妙高市に続き、いよいよ今日は新潟市に乗り込みます。なぜ新潟市かと言えば、私の診ている患者さんが新潟市在住だからです。過去にアナフィラキシーを繰り返しており、この患者さんにもエピペンを処方しています。
今日は診療が終わり次第、高速を使い120キロ離れた新潟市で向かう予定です。いつも言っているように、エピペンを処方しているような重い食物アレルギーのある患者さんは、ちょっとした油断によってアナフィラキシーを起こし得ます。
加工品程度でそういう症状が出ていれば、体調や摂取量により過去にみられなかったような症状が誘発される可能性があります。転ばぬ先の杖と言いますが、早めに対応して悪いことはありませんから、もちろん親御さんの同意があればエピペンを処方することになります。
処方しっぱなしではいけません。最近はエピペンのDVDが出回っているようで、先日上越市内の養護の先生と話した時に、エピペンの使い方は事前に学習していると伺いました。いざという時のために準備してくださっているようです。
ただ、使い方は動画をみれば分かりますが、一番大事なのは「使うタイミング」です。エピペンは場合によっては、医師でも使うべき状況なのに使われていないことも目にします。
そんな難しいことを学校職員に任せていいのかと言えば、もし学校で急激なショック状態になってしまった場合、特に最重症の患者さんだと10分以内にそういう状況に陥ると言われています。救急車や親御さんが駆けつける前に、誰かが手を下さなければならないことも起こり得るのです。その場合、助けられるのは学校の先生しかいないのは明らかです。
これもいつも言っていますが、エピペンの使い方、使うタイミングを学んで頂くのは校長や養護教諭だけではいけません。何故なら、有事の際に学校職員全員が一丸となって対応する必要があるからです。職員全員が補助し、助け合いながら救命処置に当たるべきでしょう。となると、主治医として新潟市だろうが、長岡市だろうが出向いて「こういう時にはこうして下さい」とお願いする必要があります。
特に新潟市などの都会では、救急体制もしっかりしているでしょうから、先生方がエピペンを使うような状況は滅多に起きないと思います。では何も知らなくていいかと言えば、そうでないことは明らかです。それなりのことは想定して、対応して頂きたいと思っています。
食物アレルギーに誤解をしている先生方も多いでしょうから、いつも心掛けているのは、食物アレルギーの正しい情報を伝えることです。新潟市で話をするのは初めてのことなので、私自身も楽しみにしています。つまり、新潟市の小学校の先生がどれだけ食物アレルギーのことをご存知なのかということです。
新年度になり、他県から転居されてきた患者さんが多く当院を受診されています。特にアレルギーがあると当院を受診されるケースが多いようです。東京や横浜など大都市から転居されてきても、敢えて言えば驚く程レベルの低い診療がなされているのを目の当たりにしてきました。都会だから、真っ当な医療がなされている訳ではないということです。
新潟県最大の都市である新潟市ではどうか?。食物アレルギーの専門医は1人しかおらず、当院の力を入れている「食物負荷試験」もあまり行なわれていないようです。結局、医師は多いのですが、食物アレルギーに理解のある医師が極めて少ないため、本来患者さんに知らされるべきである「食物負荷試験」の存在も、多くの患者さんや園・学校関係者に知らされていない可能性が極めて高いのです。
専門医が少ないという理由で、患者さんが得られるべき情報が“封印”されているのだとすれば、それは問題です。ましてや食物アレルギーは乳幼児では5~10%の頻度である病気であり、稀な病気とは訳が違うからです。小学生になると頻度は2.8%まで落ちますが、治りづらい重症者が残るので、正しい知識を周囲の大人が持たなければいけないことには変わりがありません。
今年は既にいくつも講演依頼があり、いろいろなところに出掛けていくつもりです。今回の新潟市に関しても、これを足がかりにもっと私の知識を提供させて頂く機会を持ちたいと思っています。地元のように、かかっている医療機関によっては完全除去を強要されているような状況を避けたいと思っています。
「また聞きたい」、「他の人にも聞かせたい」というような分かりやすい話を心掛けたいと思っています。


