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目を覚ませる
2012年06月05日 更新

オウム真理教の逃亡していた容疑者の1人が逮捕されました。

医療と関係のない書き出しですが、実はそうではありません。最近、アトピー性皮膚炎の患者さんが新潟市や長岡市からも受診されています。親御さん達はお子さんの“湿疹”を良くしたいと思い、一生懸命何度も皮膚科や小児科に通っていましたが、良くならないために当院を受診されます。

患者さん側からすれば、皮膚科医や小児科医に治療を任せれば、症状は快方に向かうものと考えます。ところが、少なくとも当院に相談に来られる患者さんは、良くなっていないのです。

これもいつも書いていますが、アトピー性皮膚炎の診断すらままならない皮膚科医、小児科医がいます。病気を診断できなければ、その病気の診療の入り口でつまづいている訳ですから、治療を任せることは危険ではないでしょうか?。

結局、端からはその医師がアトピー性皮膚炎を詳しいかどうかは分かりません。患者さんが、一方的にその医師が詳しいと「信じて」かかっているということになります。それはもう立派な「宗教」の世界です。

私は「信じられたら」、その信頼に応えようと一生懸命やっているつもりです。医師は患者さんの病気を良くするのが仕事で、それで報酬をもらっているのですから、当然のことをやっているだけですが、その当たり前が通用しないこともあり、それは問題視されるべきでしょう。

つまり、皮膚症状が良くならなくても、同じ薬を出し続ける医師は、ルール違反と言わざるを得ないでしょう。昨日、ステロイド軟膏に不安を感じている親御さんの話をしましたが、何の説明もなくステロイド軟膏を出している医師もいます。まさに、だまし討ちのようなものです。医師は塗り方にも精通していなければいけないのに、「うすく塗る」、「良くなったらすぐに止める」という、少なくともアトピー性皮膚炎の適切な塗り方とはかけ離れた使い方を指導している医師も多いのが現実です。

アトピー性皮膚炎には、ちゃんとガイドラインがあり、どの小児科医、皮膚科医も同じレベルの医療を提供しなければならないはずなのに、それをしていないのは医師側に問題があることが多いと思っています。少なくとも、患者さんの信頼を裏切ってはいけないはずなのにです。

当院に逃げてこられる患者さんの多くは、地元の有名な小児科や皮膚科にかかっていることが多く、「有名って何だろう?」と疑問に思っています。名が通っているから、つい行ってしまうという日本人的な心理なのでしょう。

医療は、宗教化しているところがあり、これまでの医療に不安を覚えて、当院を受診されます。でも基本的には、これまでの医療を「信じていたい」と思っている親御さんが多いように思います。

あまりにも専門医の指導からかけ離れたような医療が行なわれている場合、患者さんに“目を覚まして”もらわなければなりません。ひとつひとつ疑問を解き、信頼を寄せてもらうようにしなければなりません。これがまた時間がかかることが多いし、今後の治療に差し支えるので、時間をかけなければなりません。

その一つの手段として、当院では画像を使っています。患者さんから許可を頂き、お子さんの写真を撮らせて頂き、ビフォーアフターをみて頂いています。以前、出演した医療番組で提示した写真は、当院での治療例の一部です。この方法ですと、百聞は一見に如かずというように、説得力は十二分にあると思います。

専門医にかかれば、アトピー性皮膚炎という慢性疾患がすぐに治ってしまうかと言うと、それは不可能です。ただ、多くの専門医が思っているように、アトピーの皮膚症状を1週間程で改善させることは簡単です。では何が難しいか?。それはその状態を維持し続けることでしょう。それが腕の見せどころと言えます。

テレビでお見せしたケースは、昨年12月と今年の1月に当院を初診された患者さんです。それから半年程経って、今どうなっているかと気になる方も少なくないと思います。現在も定期的に当院に通院されていますが、先週から今週にかけて2人とも受診して下さっています。親御さんにお願いして、半年後の状況の写真を撮らせて頂きました。

親御さんのこの半年の努力が大きいのでしょうが、だいぶ安定しており、ステロイドの使用量も相当減っている状況です。特に重症な患者さんを選んで出していますので、今後受診するであろう軽くないアトピー性皮膚炎の患者さんを勇気づけるために、親御さんの目を覚まさせる意味でも、有効に利用させて頂こうと思っています。