小児科 すこやかアレルギークリニック

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殺到!?
2012年06月22日 更新

日々、真面目に診療しているつもりです。

医師には各専門分野があり、残念ながら専門医とそうでない医師の間には大きな差があります。アレルギーもまたしかりです。

ただ、専門でない先生は、それを認めたがらない傾向にあります。その結果、困っている患者さんが減らないことにつながっていると思っています。

最近は、その辺が少しは浸透してきているのか、アレルギーで良くならないと、当院を受診されるケースが増えています。他院で診てもらっていて、熱が続く、皮膚科に行っても湿疹が良くならない、耳鼻科に通っているのに改善しないなどの理由で、アレルギー以外でも受診される患者さんが増えています。

私が何でも対応できる訳ではありませんが、そういった有り難い期待を裏切らないように、頑張っているつもりです。他院で良くならないということは、治りづらい病態とも言え、よく考えて対応しなければなりません。時間も手間もかかります。ただ医師として逆はとても嫌です。とりあえず診てもらうんだけれど、どこか信用されていなくて、良くならなければ医者を代えられる、ということは避けたいと思っています。

ということで、ここずっと新患が多いのも事実です。他院で良くならないのが、当院で改善すれば、当院の知名度を上げるチャンスといえます。例えば、症状が改善していないのに同じ薬を出し続けるなど、上越には納得いかない、患者さん本位でない医療がゴロゴロしており、それがおかしいことに気付いて頂けると思っています。

昨日はぜんそくの話をしましたが、一番力を入れているのは食物アレルギーの分野です。冒頭の専門医と非専門医の実力差が如実に現れるのが、この分野でしょう。そもそも「食物負荷試験」をやらなければ正しい診療はできないと言われていますから、ほとんどの医師がこの試験をやっていない現実から、場合によっては、診療レベルが雲泥の差となることも多々あるのです。

いつも言っているように、多くの医師が「食物負荷試験」をやっておらず、患者さんにもその存在を伝えていません。食物アレルギーで困っている患者さんに、そういう知識を伝授しないのはフェアーではないのです。ということで、患者さんにその真実を伝えるのも私の役目だと思っています。

地元や近隣の街では、徐々に浸透してきているようで「負荷試験をお願いします」なんて受診されることもあり、当院の開院前では有り得なかった光景です。

地域の啓発活動の賜物と思っていますが、残念なことにそれを快く思っていない医師もいると思います。以前、他県のアレルギーの先生からこんな話を聞きました。その先生が、他の先生から「患者を盗られた」と言われたのだそうです。これはおかしな話です。真面目に診療した結果、患者さんが「今度からこの先生について行こう」と決めたから、そうなった訳です。

親御さんからすれば、自分のお子さんをよく診てくれ、症状を改善させてくれれば医師は誰でもいいはずです。目の前の患者さんのために日頃から一生懸命、誠心誠意対応していれば、逃げられることもなかっただろうと思っています。そうです、「盗られた」のではなく「逃げられた」のです。自分の努力不足を棚に上げて、こんなことを言うのはお門違いでしょう。そうなったのなら、しっかり勉強して、奪い返せばいいと思っています。

こんな低レベルな争いはしなくないと思っており、とにかく困っている患者さんのために正しい知識を広めたいと思っています。いま某市のテコ入れに力を入れています。

その市では、専門医がいないため、未だにアレルギー検査の数値だけで食べられる・食べられないの診断がなされています。園や学校の職員の知識も不十分です。誤食は起きてはいけないことですが、30%の確率で起こることと言われています。園や学校という親御さんのいないところで、強いアレルギー症状を起こせば、真っ先に対応できるのは園や学校の先生だけです。

管理責任ということもあり、今では園や学校側が、誤食時の抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服からエピペンの筋肉注射まで対応しなければならない決まりになっています。

その市ではいろいろな働きかけにより、ずっと拒み続けられてきたこれらの投薬を認めるに至りました。市が認めても、困るのは園や学校の現場です。誤食によりどんな症状が出るのか、どのタイミングで投薬するのか、飲ませて副作用はあるのか、エピペンの操作法はなどなど様々な疑問があるはずです。

残念ながら、現場のニーズがあるにもかかわらず、市側が何もしようとしないため、特に私の診ている患者さんの通う園や学校に出向いて、そういう指導をしようと思っています。

親御さんの通して園側に勉強会の打診をすると、予想通り希望が“殺到”しています。この数日だけで3件の勉強会が決まりました。まだまだ増えそうです。嬉しい悲鳴と言えますが、出掛けられる時間が限られるため、やりくりが結構大変です。

ただ、いつ誤食が起きるか分からず、鉄は熱いうちに打てですから、園側の意識の高いうちに行かなければなりません。体が一つでは足りない状況ですが、何とか頑張ろうと思っています。