開業医という立場になって、毎日の多くが診療に費やされているように思います。
当院の場合は、アレルギーで困っているお子さんが多いので、私の日々の時間のほとんどがアレルギー診療で占められていると言っていいのかと思います。
以前は、仕事以外の趣味に費やす時間もあったように思いますが、もうずっと前のように感じます(汗)。あっ、でも先日上越市の大島区というところに蛍を見に行きました。地域の人が協力して売りのひとつとして整備されているのでしょう。お陰様で、夏の風物詩を楽しむことができました。心が洗われました!。
昨日、N市に食物アレルギーの講演に行ってきました。エピペンを所持しているお子さんの通園している園に行き、職員にこういう時にエピペンを使って欲しいという内容の話をしてきました。
タイトルのように、これが今の私のとって至福のときかもしれません。子どものぜんそくやアトピー性皮膚炎の診断ができず、治療も的外れなことがやられてきて、それが故に症状が改善していないケースも多々診ています。ただ、一番正しいことがやられていないのが、ダントツで食物アレルギーでしょう。
とにかく、関心のある医師が少ないことが問題です。いつも書いているようにアレルギー検査の数値だけで食べられる・食べられないの判断をしているため、食べられるものも「食べられないこと」になっています。
多くの医師が、食べないよう指導して何も症状が起きないことに満足しているように思います。過剰に除去しているため、何も起きないのは当たり前のことです。「いかに食べさせるか?」という感覚が欠けているのでは?と思ってしまいます。逆に患者さんに迷惑を掛けていることもあり、それにさえ気付いていないことが問題でしょう。
親御さんにしてみれば、毎日3食、もしくはおやつも医師から禁じられているものを与えてしまわないかと、必死です。医師から解除の目安も伝えられず、延々と続く除去に日々耐えています。私の子どもは食物アレルギーはないようなので、本当の親御さんの気持ちは分かってあげられないのだと思います。でも、そういうことを振り返らない医師よりは、ずっと考えているつもりです。
また、「食物負荷試験」という検査の存在をキチンと口にしてくれる医師も少ないので、患者さんには“真実”が伝わらず、困っています。昨日のように、エピペンの取り扱いの話をするときは、抱き合わせで食物アレルギーの今の考え方や「食物負荷試験」の存在を知って頂けるよう努力しています。
昨日も、周囲の園にも声をかけて下さったようで、そこの地元で全くと言っていいほど普及していない「食物負荷試験」の存在を初めて知った園関係者の方も少なくなかったと思います。毎日、医院で診療して、来てくれる患者さんを待つよりは、攻めの姿勢で外で話に行けるのは、私の力の入れている啓発活動そのものであるため、“至福”のときだと感じています。
こういう活動は来週も再来週も続きます。また至福を感じられるよう、頑張りたいと思っています。
昨日の朝、ある耳鼻科の先生から電話を頂きました。耳鼻科の分野に関する署名活動をされていて、協力を求める電話でした。一度お会いしたことがあったのですが、もう5年近く前のことです。
でも、その先生とは“つながっている”感覚を常に持っていました。何故なら、経営よりも患者さんの改善を願い、根拠のある医療をやっている先生だからです。私の患者さんで耳鼻科疾患のため必要があれば、その先生のところに行くようにと必ず言ってきました。“同じ臭い”を感じているのです。
ここだけの話ですが、相当悪質な医師もいます。蓄膿がないのに蓄膿症と診断し、これまた有効でない薬を出し続け、週に2回何年も吸引処置に通わせる医院もあるのです。素直な患者さんが多いせいか、結構大勢が通わされているようです。
鼻が出ると耳鼻科を受診するお子さんもおり、小児科とかぶっているため、どの耳鼻科がどういう姿勢で診療しているかは手に取るように分かります。自分の専門分野でなくても、少しは勉強しているため、悪どいことをやっているか、それとも真面目に取り組んでいるのかは分かるのです。
小児科でも、マイコプラズマと診断はするけれど、ロタウィルスやRSウィルスは調べない医師もいます。診断しなければ、適切な治療につなげられません。アレは調べるけど、コレは調べないという方針はブレブレでしょう。私には、患者さんのために一生懸命取り組んでいるとは思えないのです。ちなみに、当院でマイコプラズマの確定できる検査を調べてみても、マイコプラズマと確定できた試しはなく、“同じ臭い”は一切感じません。
医師も人の子。絶対に損はしたくない、という気持ちも分からなくもありませんが、私の感覚からみて、理解できない医療をやっている医院さんは存在します。いや、多くが“同じ臭い”は感じません。そんな中で、“同じ臭い”を感じる数少ない開業の先生なのです。
子どもの耳鼻科疾患についていくつか質問し、丁寧に教えて頂きました。患者さんを通じて先生の人柄や治療方針も伝わってきましたので、私の対する説明も説得力があり、満足のいくものでした。
開業医は孤独です。かかりつけの患者さんが「そのやり方は間違っている」とは言ってくれません。嫌なら、患者さんが来なくなるだけです。ですから、間違ったことをしてもそれに気付いていない医院さんもあります。先ほどのマイコのケースが良い(悪い?)例です。
人間楽な方に行きやすいので、経営に偏ったり、独りよがりの医療をしないようにするためには、自制心が必要です。更に時々学会に行って、自分のやっていることが間違いではないか?、古くさい治療になっていないか?を確認する作業が必要でしょう。周囲をみると、あまり学会に参加していない開業医の先生も結構いるようです。
こういうブレない、患者さんにまっすぐな医療をしている開業の先生がいると、私も支えられますし、頑張ろうという気持ちになります。ちなみに、その先生からも「“同じ臭い”がする」と言って頂けました(笑)。同じ地域で、高い志を持った先生と触れ合う時間が持てて、また日頃疑問に思っていることも教えて頂き、“至福”のときを過ごせました。
私は、「食物負荷試験」で除去していた食品を食べられた時の親御さんの安堵した表情をみるのが好きです。それも“至福”の時です。昨日の勉強会でも、私の思いがどれだけ伝わったかという心配もなくはありませんが、しないよりは多くの情報が伝わったはずです。一生懸命やったという達成感は得られます。
これからも、少しでもそういう思いができるよう、取り組んで行こうと思っています。


