新潟県の食物アレルギーの体制は、市町村によってマチマチです。
調布で食物アレルギーによる死亡事故まで起きているにもかかわらず、全くもって真摯に取り組んでいない行政もあり、「やること、やってくれよ~」というのが私の本音です。
専門医のいない地域では、行政もどう取り組んでいいか分からないと思っているのでしょう。やはり専門医を抜きにして、体制づくりを行なうことは難しいと思っています。
例えば、対応の遅れている市があったとします。ていうか、かなり多いのですが…。当院にそこから患者さんが受診されたのなら、それをツテとし切り込むことができます。しかし、特に縁がないと、いきなり私から働きかける訳にもいかず、“きっかけ”が欲しいところです。
“きっかけ”がなければ、手をこまねいているだけかと言えば、それも悔しいところです。であれば、何か方法はないかと思う訳です。
私の思いついたのが、もっと地元のレベルを上げるということです。少し前にも書きましたが、新潟県内では保育園や幼稚園も含めて、抗アレルギー薬やエピペンといった誤食時の対処薬の預かりを最初に決めたのは、上越市であり、柏崎市であり、妙高市です。県内でも、トップクラスの対応をしていると思っています。それに更に磨きをかけるということが大切だと考えています。
調布の死亡事故を受けて、私自身エピペンの処方を以前よりも積極的に行なっています。「この子には処方しておいた方が良かった」と思うケースや、やはり死亡事故を受けて、親御さんが不安に思っているケースもあり、話し合った上で処方するようにしています。ここ最近は、処方するケースが増えています。
県内でエピペンの講習をやることろもチラホラ出てきたようです。ただ、往々にして園や学校から参加者がよくて数名でしょう。エピペンを処方されたお子さんのいない園や学校では、差し当たりエピペンを使う用がないので、代表者のみが取り扱いを知っていればいいと思っています。
ただ、処方された児が在籍しているのであれば、いつアナフィラキシーを起こすかもしれず、いつエピペンを使う事態に陥るか分かりません。それは明日かもしれません。そういう施設では、職員全員がエピペンの打ち方、打つタイミングなどを把握しておく必要があります。
先ほど述べたように、最近エピペンの処方が増えています。昨日も、ある病院からアナフィラキシーを起こした患者さんが紹介されてきて、親御さんにエピペンを持っておいた方がいいことを説明しています。また、なかなか卵アレルギーが改善しないお子さんにもエピペンの話をしています。多分、2人とも処方することになると思います。
そういう患者さんには、「私が(園や学校に)説明に行くので、その旨を伝えて下さい」と言っています。ただし、私の体が自由なのは、水曜の午後くらいなので、予定を入れることができるのは、1週間に1回です。
普段、iPadで講演などの予定を管理していますが、気付けば水曜の午後が毎週のように埋まっています。
3/27:上越市、4/3:妙高市、4/10:柏崎市、4/17:長岡市、4/24:上越市、5/1:糸魚川市、5/8:上越市、5/15:柏崎市といった感じです。他にも声をかけているところもあり、予定は更に増えそうです。現時点で8週連続です(汗)。
園や学校側も食物アレルギーの対策だけやっていれば良い訳ではないのですが、エピペン等を処方されたお子さんがいると、真剣に向き合ってくれて、すぐに講習の依頼が舞い込みます。
これからはこういう地道な対応が大切で、私の関わる地域は、他の地域が追い越せないくらいどんどんレベルアップを図っていこうと思っています。


