小児科 すこやかアレルギークリニック

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ビックリする
2013年04月16日 更新

相変わらず、負荷試験のニーズが多いです。

毎度のことですが、負荷試験の件数が多いと、昼休みがなくなります。午前中の診療後に負荷試験をした患者さんに対し、今回の結果を踏まえて、どう食べ進めていくのかなど説明をしているからです。

昨日はどういう訳か、電話が何度もかかってきました。4件かかってきて、そのうち2件は新潟からでした。

6月に県の給食関係の講演の依頼を頂いていて、その打ち合わせでした。当院は水曜の午後が医院自体の休みに当たっており、ここに講演を集中させています。ただ、この講演は先方の希望は木曜でした。

この場合、毎日良心的に診療しているつもりで、経営者的なことには無頓着ですが、その日を休診しても講演に出掛ける必要があると思えば、私の気持ちひとつで決定できます。

県関係の依頼で、しかも開業医の私に話が来ることはそうそうあるものではないでしょう。多分調布市の死亡事故の件もあり、給食の現場は困惑しているのだろうと思い、喜んで引き受けることにしました。講演は午後からと言うこともあり、午後のみ休診にして新潟市に出向こうと思っています。

担当の方の話を伺っていると、誤食時の対応を心配されているようですが、食物アレルギーの検査について話が及ぶと、アレルギー検査の数値が高い=食べてはいけないと捉えているように感じられたため、最新の例え話をしました。

ちょうどその日は市外から卵アレルギーの患者さんに、カステラを食べさせる予定でした。その患者さんの卵白のアレルギー検査はクラス6と最高値でした。多くの医師が卵を含む食品は食べてはいけないと考えると思います。

ご存知のように、カステラは卵を結構多く含む食材です。当院は入院施設は持たないため、絶対に重い症状を起こすことは避けなければなりません。この患者さんについては、加工品は食べららそうという印象を持ったのですが、卵そのものではなく、卵を多く含むカステラで「当たりをつける」というか、小手調べをしようと思いました。

多くの予想に反して?、患者さんはカステラを完食してしまいました。私は「卵はクラス6でも何か食べさせてやる」という気持ちで負荷試験に臨んでいますので、そんなにビックリするような結果ではありませんでした。これまでもクラス6のお子さんに、卵焼きを食べさせると言うことは3人程ですが成功しています。

電話口で、早速このフレッシュな話題を提供しようと思いました。話してみると、食物負荷試験のことをご存知ないようで、ビックリされていました。

「ビックリする」ということは大切なことです。給食関係の方が食に携わってきて、アレルギー検査の数値が高い=食べられないと理解されてきた訳ですが、これまでの「理解」を根底から覆されたからです。そういう意味では、多くの給食関係者の方にもっと「ビックリする」ということを味わって頂かなければと思っています。

ちなみに電話のかかってきた他の3件は、テレビ局からの取材に関する件と、講演の依頼、打ち合わせでした。

こういう電話がかかってくると、つい「ビックリ」してもらおうと、用件のみでは話が終わらなくなってしまいます(汗)。でも、大切なことだと思っています。

多くの医療機関が食物負荷試験をやっていない新潟県の現状で、もしかしたら私が診れば、卵の値がクラス6であっても、今回のようにカステラなどのお菓子が食べられるかもしれません。

多分、親御さんはかかりつけ医から一切食べてはいけないと言われていて、食べられないものと決めつけているものと思います。もちろん微量でも難しいケースはありますが、私自身はクラス6だから、「この子は加工品すら一切食べてはいけない」なんて思ってはいません。

昨日の話じゃないですが、場合によっては一度相談に来て、負荷試験を受けに来るというトータル2回の受診で、食べられるものが増えるかもしれません。親御さんが決めつけては、前に進めなくなります。

親御さんの話を聞いていると、心の底では「何でもいいから食べさせてあげたい」という気持ちは伝わってきます。医師などから、数値が高ければ食べられないと、ある意味“洗脳”されているため、もっと多くの方に「ビックリ」して頂き、食べられずに困っている患者さんから「あそこ(当院)に行けば、もっと食べられるかもしれない」と頼って頂けるようにならなければと思っています。