ゴールデンウィークの後半に突入しました。
4連休に入るため、親御さんも何とか連休前に不安を減らしておきたいと思うのでしょう。しかもインフルエンザが減っているのに、発熱の患者さんは結構目立ちます。いつものことながら外来はかなり混雑します。
先日のように診療が終わるのが午後8時過ぎも覚悟していましたが、そこまで遅くならなくてよかったと思います。いつもなら、疲労困憊となるのですが、ゴールデンウィークというニンジンが目の前にぶら下がっていたので、気持ちも楽でした(笑)。
ちなみに、息子が「ホテルに泊まりたい」と珍しく言うものですから、仕事が終わったら、「男旅」として新潟市に出かける予定になっていました。現在は地上24階の一室でこれを書いています。
混雑する外来であっても負荷試験は希望者がおり、やりました。卵アレルギーの患者さんで、卵焼きを食べさせてみようということになっていました。自分の中で、当院では卵の加工品を使っているので、カステラを食べてもらってから卵焼きに挑戦しようかという気持ちもあったのですが、アレルギー検査もクラス3程度で、卵焼きでも勝算は高いと考えました。
通常の負荷試験では、迷わず卵焼きでとなるのでしょうが、開業医という立場もあり、私自身「なるべく症状の出ない負荷試験を」を考えていることもあり、加工品を使うことが多いのです。
確かに負荷試験自体が「どれくらい食べると症状が出るのか」を調べる検査ですが、「食べて自信を持ってもらう」ためには、「だいたいこれくらい食べられる」ということを把握できれば、症状が出ない方が患者さんにとっては有り難いのだろうと思っています。
いずれにしても、今回は卵焼きで挑戦してみようということになりましました。
食べていくと、2分の1個を食べた辺りからじんましんが出始めました。私の場合、軽いじんましんなら抗ヒスタミン薬などは使わずに様子を見ます。ただ、腹部に結構出てしまったので、即中止とし、抗ヒスタミン薬を飲んでもらうことにしました。
ここで抑えられることも多いのですが、20分後に診てみると、じんましんが拡大し、目の周囲も腫れてしまっています。ステロイド薬の内服が必要と判断しました。親御さんには、症状が出てしまったら、対処法を学んで頂きたいと思っています。じんましんが出た場合、ステロイド薬を内服するとどうなるかをよく観察して頂きたいのです。
内服して30分後にはじんましんもかなり減り、さらに上の治療(エピペンと同じ治療)までは必要としませんでした。呼吸器症状が出ず、皮膚症状だけだったので、よかったと思います。
今回、親御さんにお願いしてじんましんの写真を撮らせて頂きました。前日も糸魚川で講演をやりましたが、誤食時の対応がメインであり、スライドには画像も盛り込んでありましたが、やはり視覚的に訴えた方が理解しやすいと思うのです。
県内は、いまだに抗ヒスタミン薬などの対処薬を預かりたがらない園や学校も少なくないようです。内服薬を早期に飲ませ、結構強めに出たじんましんが改善してしまう画像があれば、園や学校の先生にも薬を預かり、早めに投与するという必要性を分かって頂きやすいのだろうと思っていました。
患者さんには痒い思いをさせてしまいました。卵焼きでなく、カステラを使っていれば症状は出なかったかもしれない、そういう思いが頭をよぎります。
ただし、今回の負荷試験でつかみ取れることは沢山ありました。卵焼きは半分を超えると症状が出るという限界値が分かりました。さらに抗ヒスタミン薬では抑えきれず、ステロイド薬の内服で症状がきれいに抑えられました。親御さんにも自宅で誤食させた時のシュミレーションができたと思いますし、親御さんのご協力を頂き、内服薬の効果を画像で撮らせて頂きました。
やはり負荷試験は症状が出ない方がいいので、親御さんにしてみればガッカリの負荷試験だったでしょう。でも卵焼きを半分食べられたのです。重症の卵アレルギーならこんなには食べられません。親御さんには「先の方にゴールが見えたよね」と説明しました。
また間をおいてリベンジを図りたいと思っています。せっかくご協力頂いてじんましんの画像を撮らせて頂いたので、今後の講演に有効に利用させて頂きたいと思っています。


