小児科 すこやかアレルギークリニック

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2013年06月14日 更新

20日(木)の午後は、新潟市で栄養教諭の方々を対象にした食物アレルギーの講演があります。午前中は通常通り診療しますが、午後は休診にさせて頂きます。ご了承ください。

昨日の診療後に、20日の研修会の件で担当の方に医院まで来て頂き、打ち合わせを行ないました。

一昨日もそうですが、長岡市に出向き、2カ所を周り食物アレルギーの話をしてきました。実は10年以上前から食物アレルギーの啓発的な話をしてきました。新潟県の小児科医では一番年季が入っていると思います。

これまで市からお願いされることはありましたが、今回は県からの依頼で、こういうことはこれまでなかったかもしれません。例年の会合よりも参加者が多く、300人を超えるらしいです。調布市での死亡事故以来、関心の高さが伺えます。

私は参加者が10名程度であろうが手を抜くつもりもなく、今回だけより力を入れてやろうなどと思ってもいません。ただ、参加者のニーズに合った、聞きたいと思うような話をするのがプロだと思っています。

今回は栄養教諭が中心と聞いており、どういう話の構成にしようか迷うところです。ちょうど担当者が打ち合わせに来てくださるということでしたので、それによって話を組み立てようと思っていました。

私としては、栄養学のプロが相手ですから、少し前にも書いたでしょうか、卵なら加熱する程アレルギーを起こす力が減少すること、そのメインがオボムコイドというタンパク質であること、魚の場合、パルブアルブミンというタンパクが主要抗原で、どの魚も多かれ少なかれそれを持っているため、魚アレルギーも重症になるとどの魚も食べられないこと、エビアレルギーの場合も、トロポミオシンというタンパクが原因になることが多く、カニも7割方共通しているため、両方を除去することが多いことなどなど、かなり食品に特化した話をしようと思っていました。

また、最近はコンポーネントという概念が出てきて、卵アレルギーなら「卵白」や「卵黄」でなく「オボムコイド」、小麦アレルギーなら「小麦」という項目でなく「ω5-グリアジン」を調べることも多く、近々ピーナッツでも「Arah2」が調べられるようになることなども話せは、最新情報も伝えられると思っていました。

ただ、いくら栄養学のプロである栄養教諭であっても、食物アレルギーについて学ぶ機会がほとんどなかったため、食物アレルギーの基本的なことについても話して欲しいようです。誤食時に対応をシッカリ話すのは、養護教諭が対象の場合と思っていましたが、この辺も話した方が聞き入ってくださるのかもしれません。

となると、あまり食品に踏み込んだ話をする時間が取れそうにありません。それならば、私の経験した症例を話した方が印象づけられるのかもしれません。例えば、卵アレルギーのお子さんが、仕出し弁当を食べる際に、中に入っていた卵焼きを取り除いたにもかかわらず、食べた後にアレルギー反応を起こします。

実は、卵は焼いてもアレルギー性が残っているのは、先ほど述べたオボムコイドによるところが大きいのですが、これは水に溶けやすい性質があります。実は、卵焼きの隣にカボチャの煮付けが入っており、オボムコイドがカボチャに染み出してこういう現象を引き起こしたと考えられます。

また、ピーナッツの抗体が高く除去していたお子さんが、「小魚アーモンド」というお菓子を食べたら、アナフィラキシーを起こしてしまいます。お菓子の名前に騙されてしまい、実は成分をみるとピーナッツが含まれていたという経験もあります。

これも近々触れようと思っていましたが、アトピー性皮膚炎で診ていた中学生が、給食で出たグミを食べて口がピリピリしたそうです。こういうものが口腔アレルギー症候群で、こうやって診断しましたと解説すると、「口腔アレルギー症候群」という病気を理解しやすいのかなと思っています。

方向性が決まれば、あとはそれに従いスライドを作り上げるだけです。いつもの講演で使っているスライドを中心として、あとは一部のスライドを新規で作ればいいのだろうと思います。一応、時間が余れば解説しますが、時間がなくても栄養面の踏み込んだ内容のスライドは、資料として付けることもできます。

少し前の負荷試験で、じんましんが体に広範囲に出た画像があり、内服薬で対応し、30分後にはじんましんが消失した様子を示すと、担当者の方も興味深く見てくださいました。私としては、食物アレルギーの対処法=エピペンというやや偏った考えを修正すべく、「内服薬もこれくらい効きます」ということも示したいと思っています。エピペンは預かるけれど、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬を預からなければ、片手落ちと言わざるを得ないのです。

昨日の打ち合わせで分かったことをもとに、スライドを完成させようと思っています。