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終戦に思う
2013年08月15日 更新

今日は、終戦記念日ですね。

いまイギリスにいます。日本にいないので、終戦記念とか靖国参拝とかはネットニュースで目にするくらいです。

成田からイギリスまで約12時間かかりました。その間に持ってきた医学書を読んだりしていましたが、ずっと読んでいるほどの集中力が私にはないので、何か映画でも観ようと思っていました。

かといって、DVDをレンタルしてくるほどの時間はなく、最近放映したテレビ番組を観ようと以前から気になっていたものを録画していました。

きっと多くの方が観たことがあるでしょうが、お恥ずかしながら私はまだだったので、終戦記念に合わせて先日放映された「24の瞳」を観ることにしました。

何度か映画化されているようですが、私の観たのは、松下奈緒さんが出演されているものでした。主人公の学校の先生と、教え子である12人の子どもたちとの関わりを戦争という観点から捉えた作品でした。子どもを診ている小児科医として、「何でもっと早く観なかったのだろう」というのが最初に思った感想です。

将来のある子どもたちが、第二次世界大戦という戦争に翻弄され、様々な人生を送っていきます。戦死した者、食べるものがなく一家離散した者もいました。戦争さえなければ、もっと充実した人生を送れただろうにと観ていて悲しくなりました。

日本男児には「お国のために命を差し出すのが正しい」と教育されており、それに従わなければ、違った考えを口にするだけでも“赤”(国賊ということでしょう)として逮捕されてしまうという時代でした。新聞では、日本が戦況で不利でも「優勢」と報道されていたり、ずいぶん今とは隔世の感があります。時代がそうさせたという部分もあるのでしょうが、「情報操作」がなされていたということでしょう。

日頃から指摘しているように、食物アレルギーの診療には食物負荷試験が欠かせませんが、多くの医師がそういう試験の存在を患者さんに伝えていないという現実があります。悪気はない医師もいるのでしょうが、そうではないとしか思えない医師もいて、これも現代における「情報操作」と言えると思っています。

日本が平和になり、「平和ボケ」とすら言われることもあります。「情報操作」も国レベルではなくなっていますが、ただ子どもたちの命がかかっているという観点からすれば、この「情報操作」をなくしていかなければならないのは、明らかだろうと思っています。

大げさな言い方になってしまうかもしれませんが、「情報操作」をなくしていくのは、私にとって戦争とは言わないまでも、“戦い”であろうと思っています。この情報化社会の中で、正しい情報を与えられていない患者さんのために、戦っていかなければならないと考えています。