小児科 すこやかアレルギークリニック

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1日遅れ
2014年02月17日 更新

葛西選手のスキージャンプも朝方見ていました。銀メダル、おめでとうございます。

同じ40代の活躍は嬉しい限りです(笑)。この歳になると、体力は確実に年々落ちていくのでしょうが、今回の銀メダルでは飽き足らず、次回は金メダルを獲りたいと発言されたようで、その向上心には恐れ入ります。爪の垢でも煎じて飲みたい気分です。

土曜日は15日でした。

診療中にひとりのお母さんからあるものを渡されました。チョコレートです。「一日遅れですが…」と言って渡されました。そう、前日はバレンタインでした。

私の場合、バレンタインとは無縁なので、別にチョコをもらったことを自慢したい訳ではありません。

お子さんは約1年前から当院で診ています。他院での治療に不満があり、確かセカンドオピニオン的な感じで受診されたのです。ぜんそくとハッキリ診断されないまま通院し、悪化したら点滴に通い、ということを繰り返していました。

当院では、初診時に時間を掛けて説明しているつもりです。当たり前ですが、意外とやられていないことですが、診断名をハッキリさせることです。

そこが曖昧では、親御さんが「敵」が分からないため、立ち向かいようがないのです。ぜんそくと考えれば、診断基準を示し、ぜんそくがあるということを理解してもらわなければなりません。逆にぜんそくと診断されれば、ガイドラインに沿って重症度に見合った治療を行なえばいい訳です。

先日も触れたように、アトピー性皮膚炎もそうですが、診断が曖昧でそれが故に治療もいい加減なケースはあまりにも多いのです。新潟県がアレルギー後進県と思うのは、そういうところからです。

今回の患者さんは、決して軽くはありませんでした。ぜんそくはとても軽ければ、継続的な治療は必要ありません。やや重い以上であれば、継続的な治療が求められます。この場合は、予防薬を使うことになりますが、それ程でもなければ内服薬、それ以上なら吸入薬を使うのが一般的です。

これはぜんそくのガイドラインに書いてあるのですが、まだまだ守られていないケースもよく見かけます。今回の患者さんも、私としてはガイドラインに沿い、当たり前のことをやっているだけなのですが、お母さん曰く、前医ではしょっちゅう点滴治療を繰り返していたのだそうです。

点滴など余計な処置を多く行なえば、経営的には良いのでしょうが、当院は「なるべく点滴はしない」というのがモットーです。何故なら、自分が子どもの立場なら、しなくていい点滴はしたくないからです。

お母さんは、当院に移ってきてからのこの1年は、大きく調子を崩すこともなく、点滴もしなかったことがとても嬉しかったようです。そのお礼ということのようでした。

私としては、「早めに手を打つ」ということを心掛けているのですが、その程度で特に特別なことをしているつもりは全くないのです。ですから、チョコをもらうようなことはしていなかったので、差し出された時はちょっと驚いたし、更に“理由”を聞いた時も驚きました。

ぜんそくもアトピー性皮膚炎も慢性の病気であり、治療は一筋縄には行かないことが多いのですが、他院から当院に移ってくると、落ち着くことが多いようです。病気の性質上、悪化するクセがついていると、すぐに悪化してしまいます。その逆に、症状を悪化させないようにすれば良いのです。

あと大事なのは、「流れを見る」ということです。流れを見て、悪化するクセがつきそうだと思えば、治療を強化すれば良いし、症状がかなり落ち着いてくれば、治療をランクダウンすれば良いと思っています。

あくまで印象ですが、専門でない医師は、流れを見ていないように感じています。ぜんそくやアトピーの診断ができなければ、「咳が出ている」、「湿疹が増えてきた」くらいにしか思わないでしょうから、目先の対処になってしまうと思っています。

私もお礼を言うのはちょっと苦手だったりしますが、あまりこんなことを言われることはありません。当院に来れば、専門家だから良くなるのは当たり前と思っている方もいらっしゃるでしょう。時にはこんな風に言われるのは、自分が少しは地域に貢献していることを確認でき、嬉しくなります。

アレルギーで困り果てて受診される患者さんが後を断たず、地域の期待を薄々は感じています。来年またチョコをもらおうなんて魂胆ではありませんが、ぜんそくであれば無駄な点滴を減らし、症状を安定させて1人でも多くの信頼を勝ち得たいと思っています。