小児科 すこやかアレルギークリニック

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おともだち
2014年04月21日 更新

土曜日は、14時まで診療が終わらず、16時から夜間休日診療があり、21時まで働き通しでした。

身体を休めさせる唯一の日曜日は、子ども達のためにも有効に使わなければいけません。日曜の朝にボケッとテレビを眺めていたら、新潟県内に動物園が来ているとのこと。早速ネットで調べてみると、「東北サファリパーク」が見附市のプラント5という大型店の駐車場にて出張形式で移動式の動物園をやっているとのこと。

昨年は、子ども達に動物を見せたいと、ゴールデンウィークに群馬県の「群馬サファリパーク」と福島県の「東北サファリパーク」を2日連続でハシゴした経験があります。今年はそこまで行かずに動物が見られるのならと、早速行動に移してきました。

折角なので実家の両親も誘い、動物園と弥彦公園の満開の桜も見てきました。帰りに寺泊でカニを買ってくるという定番コースで自宅に戻りました。天気もよく有意義な休日でしたが、「おいおい、疲れはいつ取るの?」って感じかも(汗)。

最近は、当院の知名度が上がってきているのか分かりませんが、県内各地から食物アレルギーやアトピー性皮膚炎で受診される患者さんが多く見受けられます。1日に10人近くも新規で受診される日もあります。

そういう困り果てた患者さんに正しく診断し、その病気や症状に見合った治療を提供するために頑張っているつもりなので、疲れたなんて言ってられません。

先日、N市から最近引っ越してこられた患者さんが、他院に紹介状を書いてもらったようですが、「アレルギーならすこやかがいい」と周囲の親御さんから勧められて、当院を受診されました。

ちょっと突っ込みたくなるのは、“アレルギーなら”というところです。先日も書いたようにヒトメタニューモウィルスは近隣ではまだ取り入れていない医院も多く、正しく診断するように努力しています。

周囲では胃腸炎が流行っていますが、胃腸炎は悪くなるのもはやいけれど、治るのもはやいので、状況を見極めて“無駄”な点滴はしないようにしています。“無駄”にやった方が儲かるでしょうが、利益のために医療をやっている訳ではないので、筋を通しているつもりです。かなり“まともな小児科”だと思っています。

その患者さんの話を聞くと、アトピー性皮膚炎があり、食物アレルギーを合併しているようでした。いつものパターンですが、前医ではアトピー性皮膚炎とは一言も診断されませんでした。だいぶ痒い湿疹が続いたようで、早く専門医にかかっていれば、もう少し痒くて辛い思いはさせずに済んだのだろうと思っています。

親御さんが「紹介状を書いて欲しい」と言って紹介状を頼んだら、病名のところにアトピー性皮膚炎と書かれており、そんなことは一言も聞いておらず、不信感があったそうです。

食物アレルギーも、いくつかの食品を除去するように指示されていました。本来なら「食物負荷試験」でシロクロ付けるのが本当なのですが、それさえも行なわれていませんでした。専門でない医師にとっては、「できる限り食べさせてあげたい」という発想はないようで、「完全に除去しなさい」と言っておけば何も起きないため、専門医に紹介する必要はなく、自分の患者としてかこっておける訳です。

更にこの患者さんは、前医から「インタール」という薬を処方され、延々と食前に飲んでいました。これは純粋な食物アレルギーの薬ではないことは知っているはずですが、継続して処方していたようです。少なくとも当院では、「食物負荷試験」でシロクロ付けるようにしているため、この薬を飲ませるケースはまずありません。

私なら処方しないのですが、患者さんは必要だと“洗脳”されれば、飲み続けます。定期的に薬を取りにきてくれて、敢えて言えば“いいお客さん”になっていたのだろうと思います。尚更、専門医に紹介しなんてしないだろうと思ってしまいます。

この前医は、当院が食物アレルギーに力を入れていることを知っているにもかかわらず、上越市内の年代の近い知り合いの小児科医に紹介状を書いていました。

閣僚の間でミスがあっても、お互いかばい合うことを「おともだち内閣」と揶揄されることがあります。

今回のケースも、まさに「おともだち」なのだろうと思います。食物アレルギーの患者さんが、医者の大した根拠もないのに「完全除去しなさい」という言葉をとても重く受け止めて、必死に24時間365日除去している姿を想像もしないことに正直腹が立っています。

しかも、必要ないであろう薬を延々と飲まされ、負荷試験という正しい情報も伝えられていませんでした。紹介された地元の医師も、食物アレルギーに関しては“同レベル”で、そっくりの指導をしていました。

以前も新潟市の小児科から地元に引っ越してきた患者さんが、専門でない小児科に紹介されたのですが、近隣の評判を聞いて当院を受診されたケースがありました。私の知らないところでこんなことが繰り返されているのだろうと思います。

もしかしたら、私が患者さんに専門医としての指導をしたら、自分のこれまでの指導とは全く異なる説明をされてしまい、メンツは丸つぶれになってしまいます。だから、そうしているのかもしれません。患者さんに「ベストを尽くそう」、「専門的な医療を受けさせてあげたい」という気持ちを持った小児科医ってあまりいないのかと悲しくなります。

食物アレルギーの死亡事故以来、園や学校の先生方は食物アレルギーの知識を得ようとエピペンの研修などに余念がありませんが、小児科医がこんなことをやっていては示しもつきません。

こんな“おともだち”な、そして馴れ合いの医療は、新潟県からなくなって欲しいと思っています。