昨日も水曜の午後ということで、エピペンに関する講演に行ってきました。
隣街で30分くらいで行けるところなので、近いのが有り難いです。ちなみに、来週は130キロくらい離れた街に出掛けます。
昨日は、実は昨年も話に行った学校でした。ただ1年経ち、職員の入れ替えがあったとのことでお招き頂きました。
校長先生から「話を聞く機会は最近あるけれど、専門家から話を聞けて納得できることが多かった」と言われました。私の話もまだまだ発展途上ですが、食物アレルギーはこだわって勉強してきたので、そうでない人が話すよりは、思い入れも情熱も持っているつもりですので、伝わる部分は大きいはずです。
小児科医として日々診療することは、社会の子ども達の元気を取り戻すことにつながり、これも社会貢献につながるのでしょうが、こういう講演活動が社会の役に立てるのなら、もっと頑張らないとと思っています。
昨日の深夜、ヤフーのトップページに「給食カレーでアレルギー」という記事を見つけました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140723-00000161-jij-soci
秋田市内の小学校で、カレーを食べた子ども3人がアナフィラキシーを起こしたそうです。普通、カレーというとアレルギーを起こさないのですが、以前もそういう話はありました。
原因はピーナッツでした。カレーに隠し味としてピーナッツを入れることもあるようです。どのメーカーも入れている訳ではなく、A社のカレーは食べても大丈夫だけど、B社のカレーは症状が出てしまうなんてことがあったそうです。ピーナッツは微量でアナフィラキシーを起こすことがあり、隠し味程度でも症状の出る子は出てしまうのでしょう。
最近は、メーカーの努力でピーナッツを入れるのを止めるようになってきていると聞いたことがあります。そんな中でのカレーによるアレルギー報道だったので、「何が原因なんだろう?」と思いました。
カレーにスキムミルクを使っており、それが原因とのことです。調理場では牛乳アレルギーの原因となる食材を使わない方針だったようなので、完全な人為的ミスと言えます。幸い、死亡事故に至らなくてよかったと思います。
3人のうちの1人は病院に運ばれなかったので、とても軽かったのでしょう。2人は病院に搬送されたようです。
3人の患者さんがエピペンを持っていたとか、職員がエピペンを使用したとか記載はありませんので、分かりません。起きてしまったことは仕方ありませんが、これをどう活かすかに頭を切り替えねばいけません。
私も自分の診ている患者さんが誤食事故を起こし、アナフィラキシーに至った子がいます。正直、エピペンは出していませんでしたので、慌てて処方しました。そしてその後まもなく、その子の通う園にエピペンの説明に行っています。
園などの周囲の理解もあり、迅速に対応でき、次の誤食はあってはなりませんが、対策はとれたつもりです。
今回の秋田市の事例も、そう対応して頂きたいと思っています。多分、秋田もアレルギー専門医は極めて少ないため、十分な対策が取られていなかった可能性があります。
今回の患者さんの原因は牛乳で間違いなさそうなので、アナフィラキシーを起こしたお子さんがエピペンを所持していなければ、エピペンを持つべきでしょうし、エピペンを処方した医師が、学校に出向いてエピペン指導を行なうべきだと思っています。
よく誤食事故があっても、点滴するだけで、次回の対処を指導されないケースも結構多いものです。これは新潟に限らないのかもしれませんが、食物アレルギーと診断していて、誤食時の内服薬ですら処方されていないのはおかしいと思っています。
食物アレルギーは基本食べなければ症状は起きませんが、私は食物アレルギーと診断したら、誤食時対策として抗ヒスタミン薬やステロイド薬を処方しています。食物アレルギーの診断=誤食時の対策という頭があるのです。
今回の事故の経験を活かし、学校側が誤食させないようにシステムを再構築することも大事ですが、誤食時の対応を知っておくこともそれと同様に大切です。
医療の面に関しては、主治医である小児科医が内服薬やエピペンを処方し、学校側にいつでも使えるように指導することが重要だろうと思っています。


