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「そじゃないよ~」
2014年09月06日 更新

「妖怪ウォッチ」が大ブームです。

診療中も雑談の中で妖怪ウォッチを話題として出していますが、小学1年生前後の男の子での人気が絶大です。

先週の全国学会の準備で、子ども達に夏らしいことをさせてあげる時間が十分取れなかったことを後悔しており、そんな状況で息子の誕生日を迎えてしまい、しょうがなくプレミア価格の妖怪ウォッチの時計を買う羽目に…(汗)。

これまではオモチャを買っても2日ほどで飽きることも多く、今回は長く楽しんでくれており、無理して買ってよかったと思っています。

妖怪ウォッチ零式というのが、定価の3倍ほどの価格でネット上などで売買されているようです。妖怪の描かれたメダルをはめ込むようになっているのですが、違うメダルを入れてしまうと「そじゃないよ~」と時計がしゃべります。その言い方が独特です(笑)。

先日、1歳のお子さんがメロンを食べたのちにアレルギー症状が出たと受診されました。

私もそれなりにこだわって食物アレルギーの診療に取り組んでおり、これだけ低年齢でメロンで即時型反応を起こすケースはあまりなんじゃないかと思っています。となると、放置しては親御さんがメロンに対し、苦手意識を持ってしまうため、シロクロ付ける必要があります。

「除去しなさい」というのは簡単ですが、メロンが原因でなければ“濡れ衣”を着せたままになってしまいます。自分の中で「そじゃないよ~(妖怪ウォッチ風に)」という気持ちがあれば、その都度調べておく必要があると考えています。

ということで、メロンで負荷試験をやることになりました。

途中、口の周りにわずかに発赤は出ましたが、果汁が皮膚に付いたせいかもしれず、少なくとも前回のような症状は出ませんでした。こういう時は、医院で摂取した量を上限として、家でも何度か食べて頂いています。何度も食べて何ともなければ、除去の必要がないのでは?と考えています。

今回の場合、原因がメロンではなさそうで、となるとほかに犯人がいることになります。「じゃあ、それは何だ」と言われると、即答はできませんが、メロンが原因でなければメロンを否定する努力も必要です。「違いそうだ」と分かることも、これは大事な結果だと思っています。

当日の負荷試験の結果として、キッパリ「そじゃないよ~」と言い切る自信まではないのですが、「そじゃなさそうだよ~」とは言えそうです。

オチも中途半端ですが、今回のように「かもしれない」ものまで除去をしていたら、場合によってはアレもコレも食べられなくなってしまいます。

アレルギーを起こすかもしれないものを食べさせることは、リスクを伴いますが、多少のリスクを払ってでも負荷試験をして食べられなければ、患者さんに真実を伝えることができるし、私自身も「こんなものが原因になることがあるんだ」と経験を積ませて頂くことができます。一方、症状が出なければ、患者さんに無駄な除去をさせることを回避できるし、「自分の食べられるであろうという感覚は間違っていなかった」と確認できる訳です。

今回のケースで、負荷試験を勧める医師は新潟では多くはないでしょうが、私ならというか、専門医であればシロクロを付ける努力はするということを覚えておいて頂きたいと思っています。