小児科 すこやかアレルギークリニック

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100キロ以上
2014年10月31日 更新

診療に真面目に取り組んでいるつもりです。

当院は、新潟県の南の方というか、西の方に位置する上越市にあります。通常は開業医には地元の患者さんが訪れるのでしょうが、地元の患者さんだけを対象にしているつもりはありません。

稀に県外からの受診もありますが、目は新潟県内に向いています。新潟県は食物アレルギーの専門医は極めて少なく、患者さんに正しい情報が伝えられておらず、適切な医療も提供されていないように感じています。この分野においては、困った人達に救いの手を差し伸べるのが当院の役目であろうと考えています。

ガイドラインに沿って、“必要最小限”の除去を実践するのが医師としての務めであると思っています。となると、負荷試験は避けては通れません。レベルの低いことをやっていては、患者さんをだますことになってしまいます。

当院は、特に宣伝活動はやっていないのですが、どういう訳か遠路であっても園や学校の先生から当院の受診を勧められたり、ネットを頼りに受診される方が後を断ちません。とても有り難いことだと思っているし、普通100キロ離れた開業医を受診しようとは思わないでしょうから、医者冥利に尽きると言えるでしょう。

最近だと午前中に負荷試験を数件やり、もちろん診療も並行して行ないます。近頃はインフルエンザの予防接種も入ってきて、外来は混雑気味です。午後だけで100件を越えるような受診があることも多く、大変です。勤務医時代は同僚に手伝ってもらえばよかったのですが、診療は一人ですべてこなさないといけません。

私の心掛けていることは、困っている人には時間をかけ、症状が落ち着いてくれば話すこともそう多くないので時間もかける必要もなくなります。要は、メリハリのある診療をしたいと思っています。午後だけで100名以上の受診があっても、新患には20~30分、ないしはそれ以上説明しています。

普通は、混雑していれば、いかに一人当たりに時間をかけないようにするかと思うのでしょうが、新患や症状の改善していない患者さんにぞんざいに対応するのは適切でないと思っています。意外と当たり前のことが、行なわれていないと思います。

先日の負荷試験は4名行ないました。新潟市(兄弟)、南魚沼市、湯沢町から受診されており、いずれも当院から100キロ以上離れています。とても有り難いことですし、患者さんの熱意に頭が下がります。

この日は重症と分かっていても、敢えてどれくらい食べられるかを確かめるための負荷試験でした。兄弟の下のお子さんは、上の子が食物アレルギーでアナフィラキシーを繰り返していたため、怖くて食べさせられないという患者さんでした。幸い、そこまで似ておらず、何も起きませんでした。

一方、他の3名は重く、負荷試験で3名ともアレルギー症状が誘発されてしまいました。うち2名は呼吸器症状も出て、気管支拡張薬の吸入まで行なっています。しかし、エピペンの成分であるアドレナリンを使うまでの重い症状ではなかったため、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬の内服で軽快しています。

当院は、無理な負荷試験はやらない方針です。想定外の症状が誘発されたこともありますが、加工品を使っており、いきなり濃いものは食べさせていないので、この程度の症状で治まってくれることがほとんどです。

負荷試験で症状が出なければ、「食べられてよかったね」となるのですが、症状が出てしまえば、負荷試験の結果をもとに何をどれだけ食べられそうかを考えて、指導する必要があります。その辺も私の知識をフルに発揮して、食べ進める指導をやることになります。

新潟県の負荷試験の必要な患者さんの何%が検査を受けられているのだろうと思っています。推察ですが、95%以上は受けられていないだろうと思っています。負荷試験を勧めてくれる医師が極めて少ないため、一向に増えません。

ただ、その一方で検査の存在を知り、今回のように100キロ以上の距離を受診して下さる方もいます。時間とお金をかけて受診して下さる訳ですが、当院はそれに見合った価値を見出せるだけの診療をやっていかなければならないと思っています。